「いち友人としてはトップレベルで活躍する姿を見たいですよ。今も彼を応援する気持ちに変わりはありません。友達としての関わり合いの中で浦和での契約の話を聞き、もしよかったら岐阜で一緒にやらないかと。最初はJ1からJ3へというプライドの部分で悩んだそうです。当たり前ですよ、彼ほどの選手なんだから。根気よくチームのビジョンを伝えました。カテゴリーに関係なく上を目指し、本気でJ1優勝を狙うと。

　彼は『俺はメッシじゃない。俺が入ったからと言ってチームを変えられるわけじゃないよ』って。だから携帯電話が鳴って『岐阜でお世話になります』と言われたときは本当に嬉しかった」

浦和を思い出すサポーターの姿

　FC岐阜からのオファーを受け、昨シーズンの試合をチェックした。球際の強度、走り出し、プレーの質、J1とは違うスタイルに戸惑いもあった。

　しかし、不安を吹き飛ばしたのはサポーターの姿だった。

「藤枝（MYFC）とのホーム最終戦、試合後に岐阜のサポーターが選手たちに向かって『俺たちはJ3にいるようなチームじゃないだろ！　ここにいていいチームじゃないだろ！』って伝える姿を見た時に、浦和サポーターに似てるなって。みんな勝利に飢えてる。選手も同じ。そんなクラブでプレーしたいと思えました。

©︎Akito Iwamoto

今季から主将に就任したMF柏木陽介（左）との共演にも期待したい　©︎Akito Iwamoto

　それにすでに岐阜へ移っていた（柏木）陽介の存在も大きい。サポーターの皆さんは昨シーズンで『さすが柏木』と思うプレーをたくさん見て驚いたと思うんですが、長く一緒にプレーしてきた僕からすると、『本来の柏木はまだまだそんなんじゃないよ。もっとすごいんだぜ』って。そんな彼のいいところを引き出すような役割が僕にはできるんじゃないかな。このあたりがきっとサポーターやサッカーファンにとってワクワクする部分だと思う。

　ベテランも若手も良いメンバーが揃ってる。勝たなきゃ、結果を出さなきゃダメだというプレッシャーにもチャレンジしていきたい」

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