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24年前に消えたあの「巨人軍の多摩川グラウンド」、今は何がある? ジャイアンツの選手に恋した“多摩川ギャル”を知っていますか?
posted2022/02/08 11:01
text by
鼠入昌史Masashi Soiri
photograph by
KYODO
プロ野球のキャンプがはじまった。プロ野球ファンにとってはいよいよここから、といったところだろう。
で、今年のキャンプ、2020年以来2年ぶりに有観客で行われている。いろいろ制限はあって気軽に見に行けるような状況ではないが、一流選手たちの“練習”を間近で見学できる貴重な機会である。
いまではファームならともかく、一軍の主力選手たちの練習を目の前で見られる機会は限られる。試合前の練習が……といっても、公式戦の行われるスタジアムは大きいので、間近で見るとはちょっと言いにくい。なので、キャンプはレアな機会なのだ。
さて、そんな中で今回やってきたのは、巨人軍のグラウンドである。ただし、宮崎のサンマリンスタジアムでも二軍・三軍の練習場のあるよみうりランドでも、東京ドームでもない。田園調布駅からほど近い、多摩川の河川敷だ。
今よりもおおらかだった時代、巨人軍の練習グラウンドが多摩川の河川敷にあった。調べてみると、1950年代から使われていて合宿所も近く(多摩川を挟んで対岸)にあったという。時代的にはちょうどあのV9(1965~1973年)、長嶋茂雄や王貞治といったレジェンドの面々も、多摩川の河川敷で練習をしていたことになる。1985年によみうりランドのグラウンドができたのでそれ以降はほとんど使われなくなり、1998年に40年以上の歴史に幕を閉じた。もともと国から借りていた土地だったので国に返したということのようだ。
巨人軍の河川敷グラウンドがなくなってもう20年以上経っている。使われなくなってからとなると、40年近い。記憶している人はだいぶ少なくなったのではなかろうか。かくいう筆者もまったく記憶にない。(阪神ファンだから最初から興味がなかったのかもしれないが、それはともかく)消えて久しい巨人軍の河川敷グラウンド、いったいどんなところにあったのだろうか。
“多摩川ギャル”と呼ばれた女性ファンたち(写真あり)
東急東横線に乗って、多摩川駅で降りた。
多摩川駅は田園調布駅のひとつ南、東横線・目黒線・多摩川線の3路線が交わっている多摩川の北側(東京都側)ぎりぎりにある駅だ。巨人軍のグラウンドがあった時代の話をすれば、東横線と目蒲線の交わる駅、ということになる。