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「本命は楽天」「巨人の外野手が大穴」NPBに加入した新外国人選手を“格付け予想”してみた…“劇的な活躍”があり得る3人の内野手とは?
posted2022/02/08 17:00
text by
ナガオ勝司Katsushi Nagao
photograph by
AFLO
日本プロ野球(NPB)のキャンプが始まり、新型コロナウイルス(オミクロン株)の感染防止対策による厳しい入国制限を乗り越えてキャンプに参加している新しい外国人選手たちに注目が集まっている。
それは以前のコラムで取り上げた読売ジャイアンツのグレゴリー・ポランコ外野手や、福岡ソフトバンクのフレディ・ガルビス内野手(前フィリーズ)ぐらいの「メジャー歴」があっても、過去にNPBに挑戦した選手同様、MLBでの成績はあまり参考にはならないと分かっているのに、以下に挙げる選手たちのマイナー時代の成績、とりわけ昨季の成績に大きな「可能性」を感じるからだろう。
新外国人選手「トップ2」は楽天の2選手
★本命=◎
新外国人選手の「トップ2」は東北楽天イーグルスのホセ・マルモレホス内野手(29)と、クリス・ギッテンス内野手(28)だ。
彼らは日本人にはない「パワー」=「本塁打」や「長打率」を持ちながら、「打率」や「出塁率」、あるいは「四球」など確実性や選球眼(打席での忍耐力)を兼ね備えた選手のように思える。
▽昨季マイナー成績(いずれもAAA級のみ=以下同様)
マルモレホス
83試合 353打席 293打数 16二塁打 26本塁打 54四球 打率.338 出塁率.439 長打率.672
ギッテンス
45試合 193打席 146打数 8二塁打 14本塁打 36四球 打率.301 出塁率.440 長打率.644
“得点貢献度”はハーパー、ゲレーロJr.越え?
選手個人の「得点貢献度」を知る上で便利な「出塁率」+「長打率」=「OPS」は、マルモレホス(マリナーズ傘下タコマ)がマイナー全階級で最高の1.111、ギッテンス(ヤンキース傘下スクラントン)が1.084と、MLBならナ・リーグMVPのブライス・ハーパー(フィリーズ)や、大谷翔平選手とア・リーグMVPを争ったブラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)を上回る飛び抜けた数値だ。打数に対する二塁打と本塁打の総計や、打席数に対する四球の数も優れており、長打力と打席での我慢強さを両立している。
ちなみに身長188センチ、体重108キロで左投げ左打ちのマルモレホスは、一塁の他にも外野の両翼も守れるし、身長193センチ、体重113キロで右投げ右打ちのギッテンスが一塁以外に守れる場所がないことを考えると、チームの期待する打撃成績を残すことができれば、指名打者のスポットを有効活用できる良い補強になりそうだ。