清宮が新庄剛志監督からのダイエット指令で注目をされたように体重減のスリムボディーで体のキレを作れば、安田はシーズン終了時の98キロから5キロ増の103キロと力強さを追い求め土台作りをしている。同じ自主トレ先で、それぞれが別のアプローチで同じゴールを目指す。

「柳田さんに『今年おまえらやらんといけんぞ』と言われている。チャンスはいつまでもあるものではない。当然、歳と共に、どんどん減っていく。本当に野球人生懸かっていると思うし、結果を出すことが柳田さんへの一番の恩返しだと思うので頑張りたい」（安田）

パワーアップした安田と体を絞った清宮　©︎Chiba Lotte Marines

明治神宮大会で対戦した安田と清宮（2016年11月）©️Sankei Shimbun

　日本中の注目を集め、高校卒業後にプロ入りした2人。ちょうど今年からは大学に進学した同じ年の選手たちがプロ入りする。新たなスタート。それぞれ紆余曲折があった中で、この4年間の歩みが正しかったと証明するシーズンになる。

　早朝から続くハードトレーニングの後は日本三大美肌の湯ともいわれている嬉野温泉の湯に長い時で2時間ぐらい浸かり疲れを癒すという安田。真の4番へ。2022年は充実したスタートを切っている。師匠と仰ぐ柳田、そして同じ年のライバル清宮と打撃タイトルを争うことを目指すシーズンは、あと2カ月余りで幕を開ける。

　まだ肌寒い佐賀に球春到来が待ち遠しくなる熱い男たちの姿があった。

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