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「自由すぎる」サッカー代表解説で話題に…松井大輔40歳に聞く「彼は日本がすごく嫌い」「(スタメンは)変わらないでしょ」発言の真意 

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栗原正夫

栗原正夫Masao Kurihara

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photograph byTomosuke Imai

posted2021/12/29 17:05

「自由すぎる」サッカー代表解説で話題に…松井大輔40歳に聞く「彼は日本がすごく嫌い」「(スタメンは)変わらないでしょ」発言の真意<Number Web> photograph by Tomosuke Imai

サッカー日本代表のゲスト解説で話題になった松井大輔(40歳)。今夏FリーグのY.S.C.C.横浜へ移籍、フットサルに転向した

「発言に深い意味なんてないですよ。自分的に三笘くんが入ってプレーするところを見たかったし、視聴している方もそうかなと思って言っただけで。右で伊東くんが頑張っていましたけど、左にもドリブラーがいてくれたら面白くなるだろうと思ったし。以前なら左は佑都(長友)の上がりも多かったけど、中盤のドリブル突破がないとなかなかチャンスはできないですから。 

 オマーン戦で三笘くんはボールを持ったら積極的にドリブルで仕掛けていましたよね。メッシとかロナウドもそうですが、アタッキングゾーンで個人で突破できる選手というのはチームにとってすごくありがたい。それにチームで試合に出て点を取っている選手は、代表に来ても調子よかったりしますからね」

「岡野(雅行)さんを見てもそうだったし」

 スピードのある選手はクロスがうまくない――。一般的に解説者は無難な発言を繰り返し、そつなくこなす人が多いだけに松井の素直で正直な指摘は新鮮に感じられた。

「だって、もうみんなわかっているじゃないですか。岡野(雅行)さんを見てもそうだったし。足の速い選手はスピードに乗り過ぎると、うまく緩急が付けられずにボールがどこにあるかわからなくなっちゃうことがある」

 もちろん、松井はスピードのある選手を否定しているわけではなく、そうした選手には彼らにしかない武器があり、それを生かすにはチーム全体でスペースを生み出すなどの工夫が必要だと説いているのである。

「彼は日本がすごい嫌いなんです」発言の真意

 松井は今夏までベトナムリーグのサイゴンFCでプレーしていた。ベトナム代表の韓国人、パク・ハンソ監督の話題になったときは、彼がベトナムサッカーに大きく貢献し、現地で銅像が建つのではという話があることを紹介しながら、「ただ、彼は日本がすごい嫌いなんです」とストレートに言っている。

「だって、それってベトナムでは有名な話ですから。公の場でもパク・ハンソ監督は『日本が嫌いで、日本の製品なんて買わない』って言ったと聞いたことがありますし。サイゴンFC時代の僕のチームメートもベトナム代表に呼ばれたときに、サイゴンFCのオーナーが日本に住んでいたことのある方で“日本化”を進めるということになったら、『オマエはもう使わない』と言われたらしいですから。

 確かに、その話題に触れたときは一瞬スタジオがザワつきましたし、ツイッターの反応もすごかったみたいですね。でも、嘘は言ってないし、真実ですからとはっきり言いました。だって、元々僕は韓国は嫌いじゃないし、(京都パープルサンガでチームメートだった元韓国代表の)パク・チソンとだって仲がいいですから」

「(スタメンは)変わらないでしょ」発言の真意

 ベトナム戦中継終了後には、中村憲剛とともに同じくDAZNで裏解説を担当していた岩政大樹、内田篤人らと共演する姿も見られた。元日本代表の3人がダークスーツだったのに対し、松井は白のインナーに明るい茶色のセットアップをまとい、ファッションでも独特の存在感を発揮していた。

【次ページ】 「(スタメンは)変わらないでしょ」発言の真意

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