来季に期待するFWとしてはJリーグに復帰した大迫勇也、武藤嘉紀（共にヴィッセル神戸）を挙げたいです。

　大迫はシーズン途中から加入したこともあってか、チームにフィットするまでに少し時間がかかった印象です。実力、実績があることは周知の事実ですが、まだ日本では“伸びていない”。まだまだJリーグで成長できるポテンシャルがあると思います。シーズン頭からしっかり準備すればさらに得点も増えてくるでしょう（今季4ゴール）。日本代表では厳しい声が飛び交っていますが、でもそれはエースだからこそ。そのムードを打破するゴール量産に期待したいです。

　久しぶりに代表復帰した武藤も思いは強いはず。先日、神戸の三浦淳寛監督にインタビューした時は、「武藤はキレッキレですよ」と期待されていました。今季は5ゴール。力のある選手なので、それを証明するだけ。来季は日本に戻ってきた覚悟をプレーや結果で表現してほしいです。

「あれだけ強いシュートを打てるFWはいない」

　また、大迫や武藤、前田と同じく日本代表に招集されている上田綺世（鹿島アントラーズ）にも期待しましょう。今季はリーグ14ゴール。今の日本で、あれだけ強いシュートを打てるFWはいないのではないでしょうか。もちろん、抜け出す動きや体の使い方なども日々レベルアップしているところですが、上田はボールを受けた瞬間にターンしてバコーンとシュートが打てる。あの形になればDFはノーチャンスです。足の振りも速いですし、貴重な才能だと思っています。

　今年は怪我もあり、東京五輪でも思うような結果ではなかったかもしれないですが、しっかりコンディション管理をして、チームでも先頭に立てる選手になれば、代表でも定位置を確保できるのではないでしょうか。

　以前から注目していた小柏剛（北海道コンサドーレ札幌）も今やチームで欠かせないピースに成長し、日本代表に初招集されました。ひと目見た時に「違い」を感じさせたキャスパー・ユンカー（浦和）など、魅力あるFWはJリーグにたくさんいます。来季はどんなゴールが見られるか、新シーズンが待ち遠しいです。