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バロンドールを逃してメッシも同情…“腹筋バキバキ”レバンドフスキを支える“元空手選手”妻アンナのスゴすぎるサポートとは?

posted2021/12/01 17:00

 
バロンドールを逃してメッシも同情…“腹筋バキバキ”レバンドフスキを支える“元空手選手”妻アンナのスゴすぎるサポートとは?<Number Web> photograph by Getty Images

バロンドールの獲得はならなかったが、「ストライカー・オブ・ザ・イヤー」を受賞したロベルト・レバンドフスキ

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パトリック・シュトラッサー

パトリック・シュトラッサーPatrick Strasser

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「ロベルト、もし去年バロンドールがあれば、君が受賞者にふさわしかった。誰もがそう思っていた」
 7度目のバロンドールを獲得したリオネル・メッシは、表彰式の壇上で異例のコメントを残した。それは受賞を本命視されていたポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキに向けたものだった。ドイツの名門バイエルン・ミュンヘンでプレーし、昨シーズンは41得点を挙げてブンデスリーガの最多得点記録を49季ぶりに更新。精密機械のようにゴールネットを揺らし続けるストライカーはいかに形成されたのか。バイエルンの番記者が明かす幼少期のエピソード、そして妻の献身的なサポートとは?(翻訳:円賀貴子)

 ロベルト・レバンドフスキが特に重要な得点を上半身裸になって祝う時、そのムキムキの筋肉と6つに割れた腹筋を見て、彼が子供の頃、細すぎる脚を持つ痩せぎすの少年だったことを信じられるだろうか。

 バルソビア・ワルシャワのユースチームでプレーしていた時、小柄なロベルトは“ボベック”と呼ばれていた。“小さなビーバー”という意味だ。

 将来やるのは陸上競技? もしかすると、サッカー選手? または何か別のスポーツ? 親と同じことをする? 母親のイボナはポーランドのバレーボールリーグでプレーしていたし、父親のクリストフは柔道家で、ユース時代には欧州選手権でタイトルを獲得していた。細い棒のような脚をした“ボベック”は、ピッチで他の子達に負けないように、取り憑かれたように練習したが、憧れのレギア・ワルシャワのテストには受からなかった。

 しかしその後、特別なゴールに対する嗅覚がレバンドフスキのキャリアを切り開いていく。レヒ・ポズナンとボルシア・ドルトムントを経由して、2014年、FCバイエルンへやってくるのだ。しかも移籍金0での獲得だったのは、今から考えると、当時のバイエルン首脳陣の最大“傑作”の1つだった。

ゲルト・ミュラーに次ぐストライカー

 バイエルンでの約7年間で、レバンドフスキはクラブ史上2番目に優れたストライカーとなった。

 史上最高は今年8月15日に亡くなったドイツのレジェンド、“爆撃機”と呼ばれたゲルト・ミュラー(享年75歳)である。レバンドフスキの後に続くのは、現チームメイトであるトーマス・ミュラーと、今夏まで会長を務めたカール=ハインツ・ルンメニゲ。

 レバンドフスキは昨季、1971-72年シーズンのゲルト・ミュラーより1点多い41得点を決め、ブンデスリーガ得点王にも6回。しかもここ4シーズン連続でなっている(ゲルト・ミュラーは7回得点王)。

【次ページ】 真摯な姿勢に指揮官たちも称賛

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