オリックス2位指名の左腕・黒原拓未（関西学院大学）の陰に隠れた存在ながら、同じ大学の大型左腕・山本の潜在能力は大きい。6月の大学選手権で見せた角度十分の球筋は打者のアゴを上げる効果があり、フルスイングを許さない。

　5位・古屋敷匠眞（法政大）は1位・山下輝の同僚で、150キロ台の剛球勝負のリリーフタイプ。

　今季、中継ぎとして5年目の覚醒を実現した佐々木千隼、カットボールに活路を見いだし、やはり中継ぎの一角に定着した唐川侑己……充実の中継ぎ陣に、先発ローテーションには、来季3年目となる佐々木朗希がいよいよ食い込んでこよう。

　そんな投手陣に、彼らルーキー4投手がさらに層を厚くする。

　4位・藤井健平（NTT西日本）のバイタリティー炸裂のプレーは、チームのムードメーカーになれる。フェンスに体当たりして捕球し、その反動で立ち上がると、鉄砲肩で進塁を阻止。快足と長打力も十分プロレベル。何より、気迫あふれるプレースタイルはファンを惹きつけるはずだ。

　ロッテOBの藤倉多祐監督率いる白鴎大から、6位・中山誠吾遊撃手の指名で締める。

　ダイヤモンドが小さく見えるほどの、メジャーリーガーサイズの遊撃手（190cm97kg）。超大型でも足の動きはよく、タイミングが合った時の雄大な放物線軌道には目を奪われる。「三塁手」として、スケール大きなバッティングを伸ばす手も大アリだ。＜#1～#3から続く＞