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オリックス1位は2年連続で“剛腕”高校生、ヤクルト1位は抽選覚悟の“即戦力”左投手…ドラフト全指名予想【オリ・ヤクルト・ロッテ編】
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byKYODO
posted2021/10/10 11:04
ドラフト目玉候補の小園健太投手(18歳・市立和歌山高・184cm89kg)
千葉ロッテの1位指名は“大型左腕”
〔千葉ロッテ 2021年ひとりドラフト指名選手〕
1位 山下輝 22歳 投手 法政大 188cm100kg 左投左打
2位 北山亘基 22歳 投手 京都産業大 182cm80kg 右投右打
3位 山本晃大 22歳 投手 関西学院大 186cm88kg 左投左打
4位 藤井健平 23歳 外野手 NTT西日本 176cm78kg 左投左打
5位 古屋敷匠眞 21歳 投手 法政大 178cm90kg 右投左打
6位 中山誠吾 22歳 遊撃手 白鴎大 190cm97kg 右投左打
〔千葉ロッテ 総評〕
昨年のドラフトでは、地元(千葉)出身でもあり、アマチュアNo.1左腕だった早稲田大・早川隆久(現・楽天)を抽選覚悟で指名して敗退。
パ・リーグ2位がウェーバーで9番目だったこともあり、その後の指名が後手、後手にまわったという関係者もいて、今季はさらにウェーバー12番目だけに、「1位」は抽選回避を念頭に選んだ(※ウェーバーの順は9月末の順位から想定している)。
昨年1位の鈴木昭汰に続いて、法政大から大型左腕・山下輝を1位指名。コロナ感染でリーグ戦スタートが遅れた法政大。山下がドラフト本番直前まで“お披露目”できなかったのだから、他球団が「決断」をためらったのも、よくわかる。その分、ロッテにはありがたい躊躇となった。
肩の故障のために、実戦で投げ始めたのが3年生から。特にこの夏からの上昇度は誰もが認めるが、逆に「よい時期」が短すぎることが他球団の懸念となった。
それでも、このサイズ。常時140キロ台後半でスライダー、チェンジアップの持ち球も優秀。素材として、これ以上の左腕は他にいない。今季、「10勝ライン」をクリアした小島和哉に続くローテーション左腕の位置がノルマだ。
ロッテ4投手指名で投手陣さらに手厚く
ウェーバー12番目の「2位」で、欠点のない完成形右腕・北山亘基(京都産業大)を、さらに3位に山本晃大(関西学院大)を指名。