――ヨーロッパで新しいシーズンがはじまり、ここ日本でも……。

「何について話したいのか、メッシなのか、それともサッカーそのものについてか。私に言えるのは、サッカーはさらに一歩進んだということだ。早晩、EUROやコパ・アメリカ、アジアカップ、さらにはW杯までが、ひとつの国のリーグで体現できるようになる。

　クラブに所属する選手はそれなりに豪華で、ビッグクラブは世界で最も優れた選手たちを買い集めることができる。ブラジル人選手ばかりとは限らない。ブラジル国内のクラブには、優れた選手はあまり残っていない。

　レアル・マドリーのようなクラブは、世界最高の選手たちをすべて買うことができる。レアルに限らず複数のクラブに同じことができるが、レアルは世界一の金持ちクラブでもあるから、レアルを話題にすればそれだけで済んでしまうし、レアルを有するラ・リーガがそのまま世界最高のリーグということになる。トップクラブはイングランドやドイツ、フランス、イタリアにもあって、それらもまた興味深いがまた別の話だ。ただ、クラブ間、各国リーグ間の距離は縮まり、すべてが同じ方向で進んでいるのは間違いない」

――そうだと思います。

日本のクラブが世界レベルになる可能性

「日本もまたそうなろうとしている。幾つかのクラブがヨーロッパと同じように選手を買うようになるだろう。選手を買い集めてチームを強化する。GKが必要だから、ディフェンダーが必要だからと選手を海外から獲得する。今はそれがブラジルやバルカン諸国の選手たちだが、明日はフランスやイングランドの選手かもしれない。それはまた別のことだが、方向としてはそうだ」

――メッシがパリ・サンジェルマンに行き……。

「金持ちクラブが買うのは最高の選手ばかりだ。もはや日本やフランス、ドイツ、ブラジルなど、それぞれの国のクラブについて個別に語る必要はない。買いたい選手を思いのままに買えるのであれば、金を持っているクラブが好きな選手を買って抜きんでた存在になる。それだけのことだ。

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