母国や欧州で活躍してセレソンに選ばれ、それからJリーグに活躍の場を求めたブラジル人選手はかなりいる。しかし、全く無名の時に日本へやってきて、しかもJ2から這い上がり、その後、欧州で大ブレイクを果たしてセレソンに招集され、W杯に出場した選手はフッキしかいない。この“偉業”は、彼のたゆまぬ努力と強烈なハングリー精神のなせる業だろう。

　その一方で、血の気の多さと自己主張の強さから監督、審判らと数多くの軋轢を起こし、私生活でもかなりの波風を立てる。

良くも悪くも自分の欲望に正直な超人

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　良くも悪くも、自分の欲望に正直で、望みを達成するためにありとあらゆる手を尽くす。その過程で自分を邪魔する者がいれば、絶対に容赦しない――。「フッキ」の名の通り、まるで漫画を地で行くような人生ではないか。

　この“超人”は、これからもピッチ内外で自由奔放、傍若無人に振る舞い続けるのだろう。今のところ、彼がスパイクを脱ぐ日がいつになるのか、全く見当がつかない。

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