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「いま水割り飲んだでしょ!」前園真聖47歳を救った“恩人”松本人志のひと言《ワイドナショーという転機》――マイアミの奇跡25年
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph byYuki Suenaga
posted2021/07/21 17:06
「マイアミの奇跡」はちょうど25年前の7月21日だった。前園は当時22歳、五輪代表のキャプテンを務めていた
「サッカーやスポーツの話題を振られたときは、真摯な受け答えをするように努めています。僕のコメントに対して、共演者の方がイジることはあるかもしれません。でも、自分はサッカー選手のOBとして、スポーツに対して失礼にならないようにということは考えています」
元サッカー選手(=解説者)とタレント。いまの前園には大きく2つの顔があるが、そこに行き着いたのは決して偶然ではないそうだ。
「現役引退後、現場やメディアなど場所はそれぞれですがサッカーの仕事だけをしている人もいれば、そうじゃない人もいる。いろんな道があっていい。でも僕は両方やった方がいいと思っていたんです。いまの若い世代は、僕の現役時代は知らないですよね。でも、僕が元サッカー選手としてバラエティ番組に出ることでサッカーに興味を持ってもらえるかもしれない。引退した選手にできることの1つが普及だと思いますし、日本サッカー界にとってもより多くの人にサッカーを知ってもらい、見てもらうことは大切なことかなって。僕を通じてそれができたら、そんなにいいことはないじゃないですか」
最近はサッカー人気の下降がささやかれ、民放サッカー番組の打ち切りなども相次いだ。前園はNHK-BSで『サッカーの園』(月1~2回放送)という自身がMCを務める冠番組を持っている。
「ずっと見ていたサッカー番組が終了してしまい寂しさを感じているなか、僕が貴重な機会をもらっているのは、ありがたいことです。MCだからといって特別な意識はないのですが、自分の番組に現役時代に接点の少なかった選手や一緒にプレーしたことのなかった後輩世代の選手が来てくれて、いろんな話ができるのは楽しい。ピッチで交わることはなかったですが、引退してからサッカーを通じてつながれるのはやっぱりうれしいですよ」
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