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「マインドが変わった。そこがうれしい」沢木敬介がジェイミージャパン欧州遠征を総括…松島幸太朗が生きるポジションとは
posted2021/07/10 11:03
text by
大友信彦Nobuhiko Otomo
photograph by
JRFU
ラグビー日本代表はどう進化したのか。
今回の欧州遠征はどう評価すべきなのか。
2015年ラグビーW杯では日本代表のコーチングコーディネーターを務め、U20日本代表、サントリーサンゴリアスの監督を歴任し、昨年からはキヤノンイーグルス監督として多くの代表選手を育成してきた沢木敬介氏に、日本代表の現在地を解説してもらった。
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★ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ戦(28-10●)
ライオンズ戦は日本代表にとって久々のテストマッチ。いい試合はしたけれど、やはりゲーム勘が落ちているという印象でした。全体的にはうまくいって、チャンスも作れていたけれど、簡単なミスで得点を奪われ、主導権を奪われた。
チャレンジすべきときと、リスクを避けて戦うべきときの見極めは、テストマッチではより重要になる。特にライオンズは経験豊富な選手が揃っていて、そういう隙を突くのが上手い。
日本としては地域(テリトリー)をどう取っていくか。単にキックするだけじゃなく、攻めるべきところではアタックしながら蹴っていく、ゲームの組み立てが大事になる。
いい要素もたくさんあった。スタッツを見てもランメーター、ディフェンス突破、クリーンブレイクなどいくつもの項目で日本が上回っていた。特に後半は交代で入った姫野和樹、齋藤直人、テビタ・タタフがインパクトを与えていた。中でも姫野は、やっぱりスーパーラグビーで揉まれてきたヤツは違うなと。自信が感じられた。