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【天皇賞・春】福永祐一の“ある決断”がワールドプレミアを優勝に導いた 「もう少しいいスタートをと考えていましたが」
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKyodo News
posted2021/05/03 11:45
混戦予想の天皇賞・春を制した福永祐一騎乗のワールドプレミア(中央)。1番人気に推されたディープボンド(左)は2着に入った
天皇賞父子制覇を果たし、八大競走完全制覇に王手
福永にとって、これが史上4人目となる通算重賞150勝目。父・洋一元騎手との春秋の天皇賞父子制覇を果たしたと同時に、八大競走(桜花賞、オークス、皐月賞、日本ダービー、菊花賞、天皇賞・春、秋、有馬記念)完全制覇に、有馬記念を残して王手をかけた。
騎手による春秋の天皇賞の父子制覇は史上2組目で、最初に達成したのは横山富雄・典弘父子だった。父子制覇として誰もが思い浮かべるのは武邦彦・豊父子だが、邦彦は意外にも天皇賞を勝っていない。
なお、過去に八大競走完全制覇を達成した騎手は、日本にモンキー乗りをひろめた昭和の名手・保田隆芳、武豊、ルメールの3人のみ。保田は皐月賞、武はダービー、ルメールは天皇賞・春が、八大競走のなかで最後に勝ったレースとなった。
福永のほか、横山典弘が桜花賞、ミルコ・デムーロが天皇賞・春を残して完全制覇に王手をかけている。