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「1レースで13億円稼いだ」パンサラッサ、では一口馬主の“配当金”はどれくらい? 出資者を直撃「トータルは余裕でマイナスです(笑)」
posted2023/03/25 11:01
text by
曹宇鉉Uhyon Cho
photograph by
Getty Images
パンサラッサは広尾レース株式会社が所有し、同クラブ法人の会員が一口馬主として出資できる「クラブ馬」だ。募集時の条件は2万5000円×2000口(5000万円)で、獲得賞金は日本歴代3位の18億4466万3500円。現地時間3月25日のドバイワールドカップで4着以上の結果を残せば、アーモンドアイが持つ日本馬の歴代獲得賞金記録を更新する。
サウジカップの1着賞金を日本円に換算すると、13億1865万円(固定レートの1ドル=131.865円で計算)。パンサラッサが1分50秒80で同レースを逃げ切った直後、Twitter上では出資者たちの歓喜のツイートが散見された。
会社経営者の森本研太さんも、喜びの声をあげた1人だ。「パンサラッサについて話を聞きたい」と申し込んだところ、快く取材に応じてくれた。
出資のきっかけは…まさかの「矢作麗さん」
――森本さんはどういった経緯でパンサラッサに出資することになったのでしょうか。
元々、僕は広尾レースの会員ではなかったんです。ただ、アナウンサーの矢作麗さん(父は矢作芳人調教師)をゲストに迎えた出資馬検討会があるという情報を目にしまして……。以前からファンだったので、その検討会に参加するために入会したという経緯があります(笑)。パンサラッサはキャンセル待ちだったので出資できるかどうかは不透明でしたが、幸運にも2000口のうち4口(500分の1)持つことができました。
――矢作麗さんがきっかけだったとは……。パンサラッサに出資したのも、「矢作厩舎だから」という理由があったんですね。
そうですね。同じく出資しているバスラットレオン(サウジカップデーの1351ターフスプリントに勝利)も矢作厩舎なので、矢作家のみなさまには足を向けて寝られません(笑)。
サイレンススズカと『ダビスタ』に魅了され
――森本さんは一口馬主と並行して、地方競馬の個人馬主資格も取得していると伺いました。なぜ、競馬にそこまでの情熱を傾けるようになったのでしょうか。
小中学生のころに『ダービースタリオン』ブームがあって、その直撃世代だったことが大きいですね。分厚い攻略本を読み込んで、授業中に血統表をノートに書くくらい熱中していました。リアルの競馬を好きになったのは、サイレンススズカがきっかけです。金鯱賞(1998年)の大差勝ちが、父がとっていたスポーツ新聞やニュース番組で話題になっているころでした。そこからレースを見るようになって、どっぷりハマっていった感じです。