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東京五輪優勝候補に「惜敗→快勝」何が違った? 中西哲生に聞く「三笘が苦戦し、田中碧が力を発揮できた理由」
text by
中西哲生+戸塚啓Tetsuo Nakanishi + Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2021/03/30 17:01
川崎フロンターレから代表に選出された三笘薫(左)と田中碧(右)
ふたりとも立ち位置をすごく意識しているのですが、それはオンザボール限定ではありません。オフザボールの局面でも計算された立ち位置を取り、味方にいいポジションを取らせるとか、ボールの循環をスムーズにするといったことを後押ししていたのです。
優勝候補に「3-0」で快勝した価値
東京五輪で優勝候補と目されるアルゼンチンを、3対0で下したのは価値があります。3点取って無失点で抑えたのは自信につなげていいし、五輪本大会で対戦することになっても未知の敵ではなく、「どうすれば勝てるのか」をイメージすることができる。金メダルを目ざすと公言しているチームにとっては、非常に大きな1勝となりました。
ただ、アルゼンチンに勝ったからといって、アルゼンチンより強いわけではありません。五輪のグループステージでは、同じ相手と2度対戦しない。
残り4カ月の強化期間で、一度目の対戦でも勝利できるチームまで仕上げることができるのか。6月のテストマッチでの五輪世代の最終的なテスト──たとえば、三笘にはもう一度チャンスを与えたい──からオーバーエイジの招集も含めて、目標達成のためにできることはすべてやってほしいものです。