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平均年齢21.7歳! サッカーアメリカ代表が若手&海外組中心で「世界を驚かす」【26年共催W杯へ虎視眈々】 

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ティエリー・マルシャン

ティエリー・マルシャンThierry Marchand

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photograph byPierre Lahalle/L’Équipe- Adobe Stock

posted2021/03/28 17:00

平均年齢21.7歳! サッカーアメリカ代表が若手&海外組中心で「世界を驚かす」【26年共催W杯へ虎視眈々】<Number Web> photograph by Pierre Lahalle/L’Équipe- Adobe Stock

ブンデスリーガのRBライプツィヒで活躍するタイラー・アダムス(左)。アメリカ代表には18歳でデビューしている

 特筆すべきは、24人のうちセバスチャン・レットゲット(28歳、LAギャラクシー)を除く23人が海外組であったことだ。22人がヨーロッパでひとりがブラジル。コロナ禍の影響で、ヨーロッパでのゲーム(ウェールズ戦はスウォンジー、パナマ戦はオーストリアのウィーナーノイシュタットで開催)に国内組を招集しにくかったとはいえ、驚くにはあたらない。ヨーロッパ組への偏向は、今日のアメリカサッカーの現実を忠実に反映しているからである。

 MLS(メジャーリーグサッカー)におけるアメリカ人選手のプレー時間比率は、2017年が全体の53%、今日では35%を下回る。とはいえ1990年イタリアW杯出場チームでは、海外組はドイツ2部のメッペンでプレーするポール・カリギウリただひとりであったから、変化のさまは目を見張るばかりである。

 しかもチェルシー所属のプリシッチを筆頭にバイエルンのクリス・リチャーズ、ユベントスのウェストン・マッケニー、ドルトムントのジョバンニ・レイナ、バルセロナのセルジーニョ・デスト、マンチェスター・シティのザック・ステフェン、バレンシアのユヌス・ムサ、RBライプツィヒのタイラー・アダムスなど、ビッグクラブに所属する選手は、シティでエデルソンのサブGKを務める25歳のステフェンを除き軒並み22歳以下で、それは他の10人の選手も同様である。

2026年W杯に向けた大幅な若返り

 ベテランのリームを含めたチームの平均年齢は21.7歳。アト・ボルドンスタジアムの悲劇(トリニダード・トバゴ戦)の主人公たちの平均年齢が27.6歳であったのに比べ、大幅な若返りである。それだけ世代交代は劇的だった。チームには大きな進歩の余地があるのと同時に、ゼロからの出発であることをそれは意味している。コレクティブなチーム構築がバーホルターに課せられた使命である。だが、彼はこう言い切る。

「われわれには5年の準備期間がある。2026年には世界を驚かすことができる」

 そのW杯――カナダ、メキシコとともにアメリカが共同開催する大会の持つ意味は大きい。1994年大会が、NASL(北米サッカーリーグ。1967~84年。ペレをはじめヨハン・クライフ、フランツ・ベッケンバウアー、ジョージ・ベストなど数多くのスーパースターが在籍した)を失ったアメリカが、MLSという新たなプロリーグを誕生させる契機となったならば、2026年大会はそのMLSがさらなる発展を遂げる契機となり得るからである。

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