東国大）五輪内定中村匠吾の記録を更新した逸材も……

　東京国際大は、今回のスカウティングは、相当に力を入れ、優秀な選手を集めた。13分台のランナーは、佐藤榛紀（四日市工・13分50秒31）、白井勇佑（仙台育英・13分58秒00）の2名が入学予定だ。

　佐藤は全国高校陸上競技大会の5000mで2位（14分07秒83）になると、その後、中村匠吾の持つ三重県高校記録（5000m）も更新している期待のルーキー。強気の選手で、今後の伸び代が楽しみだ。白井も都大路ではアンカーとして出走し、前をいく世羅との31秒差を13秒まで縮めるなど区間2位の見事な走りを見せた。小6から陸上を始め、中学まで吉居大和（中央大）の父から指導を受けていたという。吉居のように大学では1年目からスーパーな活躍が期待される選手だ。同じ仙台育英からは山岸柊斗（14分18秒27）も入学予定だ。

今年の箱根駅伝は3区を走ったが、区間15位に終わった吉居大和（右）　©Yuki Suenega

　13分台から14分30秒を切る選手が中心で青学大、東海大、明治大、東洋大と並んでその顔触れは実に多彩で、スカウティング力があるところを見せている。

　東京国際大は、前回の箱根駅伝で2区区間新を出したヴィンセント（2年）が健在だが、箱根メンバーから」4年生が6人も抜け、新たなメンバー編成が求められている。現在、2年生が元気だが、今回の新入生たちはいずれも強者ばかり。チーム内で競争意識が高まり、それぞれが力をつけていければ早くて来年、少なくとも2年後には相当に手ごわいチームになりそうだ。

（【次を読む】明大は「100点に近い」　2021年のスカウティングで大成功したのはどこか？〈箱根駅伝・予選会出場校編〉）