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“中村匠吾超え”のルーキーも…箱根駅伝〈シード校〉に入る「高校生トップランナー」の実力とは【駒澤、創価…】 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2021/03/08 11:01

“中村匠吾超え”のルーキーも…箱根駅伝〈シード校〉に入る「高校生トップランナー」の実力とは【駒澤、創価…】<Number Web> photograph by JIJI PRESS

日本陸連の2020年新人賞にも選ばれた三浦龍司

 山本歩夢(自由ヶ丘・13分48秒89)は、5000mの持ちタイムが全国高校総合6位というスピードランナー。1500mから5000mに主戦場を変えた昨年は、福岡県陸上選手権5000mで優勝、福岡県駅伝高校駅伝大会は1区区間賞を獲得している。都大路は大牟田に奪われたが、その快足ぶりは全国に知られた存在だ。

 国学院に進学する選手で面白そうなのは、田邊優太(藤沢翔陵・14分16秒80)だろう。神奈川県高校駅伝大会では優勝した相洋相手に1区で真っ向勝負を挑み、区間賞を獲ったタフなランナー。他にも、本山凛太朗(鎮西学院・14分30秒09)、板垣俊佑(東京農大二・14分29秒63)ら14分30秒前後のタイプの異なる選手が入学予定だ。

 国学院大は、前回の箱根経験者のうち、臼井健太ら4名が卒業するが、5区8位の殿地琢朗(3年)、6区4位の島﨑慎愛(3年)に加え、1区12位の藤木宏太(3年)、2区15位の中西大翔(2年)ら主要区間を走れる選手が残っている。1年生で出走したのは、8区の伊地知賢造だけだが、中西は1年時に4区で出走している。ルーキーの中からどのくらいメンバーに入ってこられるかが、今シーズンの結果を左右しそうだ。

順大)今年は“堅実なスカウティング”で勝負

 順天堂大学は、堅実なスカウティングに成功。1区27位の油谷航亮(八千代松陰・14分25秒56)、1区39位の和田倖明(つるぎ・14分26秒76)、1区47位の海老澤憲伸(那須拓陽・14分22秒00)、1区23位の岩島共汰(益田清風・14分19秒74)など、都大路1区を走った健脚がズラリと顔をそろえた。

 油谷は前回の箱根で4区5位と好走した石井一希の後輩だが、1年目からの活躍が期待される。都大路4区4位の服部壮馬(洛南・14分18秒31)は、チーム総合3位に貢献。全国高校陸上競技大会の高校男子3000mSCで、9分0秒06の自己ベストを出し3位に入賞を果たすなど、先輩の三浦龍司に負けていない。春のトラックシーズンでは、三浦とともに上位入賞もあり得るだろう。

 順天堂大は、前回の箱根駅伝で往路は1年生と2年生が2人ずつ、3年生がひとりという布陣で7位とまずまずの結果を残している。復路も3人が経験者として残っているが、3年連続で6区の下りを駆けた清水颯大の穴をどう埋めていくのか。5区も含めて山対策ができれば、前回目標の5位よりもさらに上を狙えるだろう。

【次ページ】 東国大)五輪内定中村匠吾の記録を更新した逸材も……

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