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“中村匠吾超え”のルーキーも…箱根駅伝〈シード校〉に入る「高校生トップランナー」の実力とは【駒澤、創価…】
posted2021/03/08 11:01
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
JIJI PRESS
4月の入学シーズンでは、多くの優秀な高校生ランナーが大学に進学する。前回(#1)で、高校生トップ5ランナーの進路と彼らが入学する東海大学、青山学院大学、早稲田大学、東洋大学の戦力分析は紹介したが、ここではその4校以外の来年の箱根駅伝シード校について触れたい。箱根駅伝連覇を狙う駒澤大学や、惜しくも総合優勝を逃した創価大学……箱根駅伝常連校には、どんな選手が加わるのだろうか?
駒大)強豪校出身者が集まり“部内競争”が激化?
今年の箱根駅伝で劇的な逆転優勝を果たし、来年、連覇を狙う駒大。注目は、13分台の持ちタイムをもつ佐藤条二(市立船橋・13分59秒05)だ。
千葉県高校駅伝大会では1区区間賞、関東高校駅伝は3区区間賞、トラックゲームズin TOKOROZAWAの男子10000mでは29分50秒04というタイムを出し、力強い走力とスピードを見せた。今年の箱根では、1区15位の白鳥哲汰、5区4位の鈴木芽吹、7区4位の花尾恭輔と3名の1年生が出走し、さらに市船の先輩である佃康平が8区4位と好走しており、佐藤にかかる期待は大きい。
都大路出場組では、主将を務め県大会優勝に貢献した1区33位の亘理魁(水城・14分08秒30)、都大路優勝経験者の2区5位の吉本真啓(世羅・14分07秒59)など、他にも強豪校でもまれてきた選手たちが集まった。
駒大は、優勝した前回の箱根で4年生の出走は小林歩のみ。9名の経験者が残り、さらに新年度からは田澤廉(2年)が3年生主将になり、2年、3年が主体のチームになり、4年生が支える編成になる。田澤が狙う大学駅伝3冠、箱根連覇を果たすには、部内競争が必須であり、選手層をさらに厚くする必要がある。佐藤を始め、入学予定のルーキーたちの台頭が不可欠になるだろう。
創価大)“人間性も重視した”スカウティング
今年、惜しくも優勝を逃した創価大だが、14分30~40秒のタイムを持つ選手を中心に、人間性重視のスカウティングをしているようだ。