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原監督が今季巨人の疑問に答える…二塁手は? 梶谷隆幸の打順は? 新外国人選手や“身長2mルーキー”の評価は?
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byJIJI PRESS
posted2021/02/27 11:05
話題の“2mルーキー”秋広優人(左)を指導する原辰徳監督
「一番の問題は巨人には外国人がいなかったということですよ。去年だけでなく、ここ数年のジャイアンツはパワーヒッターの外国人選手がいなかった。外国人がいたとしても、例えば去年の途中からゼラス・ウィーラー内野手がいますけど、ウィーラーは本当の意味でのパワーヒッターじゃない。本当のパワーヒッターがいれば、例えばソフトバンクにはアルフレド・デスパイネ外野手にジュリスベル・グラシアル内野手という2人、本当のパワーヒッターがいましたよね。その相乗効果が打線にはある。
しかしうちにはそういう外国人バッターがいなかった。だから今年は外国人バッターには少々、率のことは考えないでいいから、パワフルな選手を取ろうということで、ジャスティン・スモーク内野手とエリック・テームズ外野手という選手を獲りました。そこは課題、去年の反省点です。やっぱり外国人選手が今年の打線の中に最低でも1人、俺は2人入れたい。そのパワーヒッターが入れば相乗的に岡本にしても、丸にしても、坂本にしてもまた違った形で上がっていくと思います」
「巨人軍は近年1番、5番、6番……この辺がいない」
――一発長打のあるパワーヒッターが後ろにいることで前の打者は変わる?
「それもありますけど、やっぱりスイングですね。当てるのではなく、バーンと弾き返すスイングを目で見ることで、目から頭に入ることが、チームメイトでもね、それがスイングの刺激になる。そのイメージは実際に目で見ないと、なかなか持つことができない。
外国人の選手の一番の特長はメジャーのあのパワーとスピードに慣れていることなんです。そこに彼らを獲る利がある。でもその部分がうちのチームにはなかった。例えば昨年のヘラルド・パーラ外野手にしてもパワーヒッターではなかった。どちらかというと日本人的な選手でしたからね。だから今年獲った2人はすごいパワーがある」
――スモークは2017年にはシーズン38本塁打を記録していますし、テームズも16年に韓国で40本、17年にはMLBで31本のホームランを打っている。本物ですね。
「パワフル! 率は他の選手が残しますよ。でも巨人軍は近年1番バッター、5番バッター、6番バッター……この辺がいない。いつもそこに外国人をと言っているけど、なかなかハマらない。でもそこも反省材料として、対策としてはこういう風にした。だから5番、6番をあの外国人2人がやってくれればいいなとは思っています」
――問題はコロナ禍の影響ですね。来日しても隔離期間の問題等もクリアしなければならない。来日の目処は?