酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
プロ野球投手の出身地別勝利数(2020年)を日本地図にすると… 1位菅野の神奈川、2位千賀の愛知、3位以下は?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2021/02/04 11:02
菅野智之は神奈川県、千賀滉大は愛知県出身だ
1神奈川県41勝(1.8勝)
菅野智之(巨)14勝、大貫晋一(De)10勝
2愛知県38勝(2.7勝)
千賀滉大(ソ)11勝、小川泰弘(ヤ)10勝
3千葉県36勝(1.5勝)
涌井秀章(楽)11勝、上沢直之(日)8勝
3兵庫県36勝(1.2勝)
増田達至(西)、福敬登(中)、床田寛樹(広)5勝
5福岡県28勝(1.1勝)
今永昇太(De)、梅野雄吾(ヤ)5勝
1位は巨人のエース菅野を擁する神奈川県。DeNAの大貫も2ケタ勝利を挙げ、阪神の青柳晃洋が7勝を挙げている。2位は愛知県。ソフトバンクの剛腕エース千賀、ヤクルトの小川とこの県はパワフルな投手を輩出している。
3位は昨年、3球団で最多勝という快事を成し遂げた楽天・涌井がいる千葉県。また3位タイの兵庫県は「救援投手大国」で、ホールド数NPB史上1位の日ハム宮西尚生らも輩出している。今季は田中将大の楽天復帰で勝ち星はさらに増えそうだ。
5位の福岡県は、今永に加えて新鋭・坂本裕哉が4勝、クローザーの三嶋一輝が3勝とDeNA勢の活躍が目立っている。
京都が上位なのは大野雄大の存在が大きい
6広島県26勝(1.4勝)
有原航平(日)8勝、田口麗斗(巨)5勝
7沖縄県25勝(1.4勝)
東浜巨(ソ)9勝、又吉克樹(中)、平良拳太郎(De)4勝
8大阪府24勝(1勝)
今村信貴(巨)5勝、塩見貴洋(楽)4勝
9京都府23勝(2.6勝)
大野雄大(中)11勝、森脇亮介(西)7勝
9東京都23勝(1.1勝)
石川柊太(ソ)11勝、中村祐太(広)3勝
11茨城県17勝(1.2勝)
美馬学(ロ)10勝、遠藤淳志(広)5勝
11北海道17勝(0.9勝)
杉浦稔大(日)7勝、玉井大翔(日)4勝
11宮崎県17勝(2.8勝)
戸郷翔征(巨)9勝、柳裕也(中)6勝
14埼玉県16勝(1.1勝)
小島和哉(ロ)7勝、山﨑福也(オ)5勝
15静岡県15勝(1.1勝)
岩崎優(神)、高橋遥人(神)5勝
大阪府の選手数は最多の81人、打者の記録では常に上位にいるのだが……投手になるとやや振るわない。ここは昨年1勝の阪神・藤浪晋太郎の復活に期待したい。京都府は2020年の沢村賞、中日・大野雄大の活躍で上位につけた。
山陰の鳥取、島根でそれぞれ目立つ選手は?
16大分県14勝(1.4勝)
森下暢仁(広)10勝、笠谷俊介(ソ)4勝
16岡山県14勝(1.4勝)
山本由伸(オ)8勝、野村祐輔(広)6勝
16香川県14勝(4.7勝)
秋山拓巳(神)11勝、塹江敦哉(広)3勝
16鹿児島県14勝(2勝)
二木康太(ロ)9勝、浜屋将太(西)3勝
16宮城県14勝(1.2勝)
岸孝之(楽)7勝、岡野祐一郎(中)、梅津晃大(中)、馬場皐輔(神)2勝
21熊本県13勝(1.2勝)
岩貞祐太(神)7勝、伊勢大夢(De)3勝
22三重県12勝(1.7勝)
西勇輝(神)11勝、谷元圭介(中)1勝
23栃木県11勝(1.2勝)
田嶋大樹(オ)4勝、今井達也(西)、弓削隼人(楽)3勝
24滋賀県9勝(1.1勝)
則本昂大(楽)5勝、京山将弥(De)、瀧中瞭太(楽)2勝
25群馬県8勝(0.7勝)
高橋光成(西)8勝
25島根県8勝(4勝)
和田毅(ソ)8勝
25鳥取県8勝(4勝)
九里亜蓮(広)8勝
25富山県8勝(2.7勝)
石川歩(ロ)7勝、中澤雅人(ヤ)1勝
25石川県8勝(0.9勝)
岩下大輝(ロ)7勝、田中靖洋(ロ)
大分県は新人王の広島・森下の活躍で浮上した。岡山県はオリックスのエース山本由伸の奮闘が目立つ。
山陰の鳥取県と島根県にも注目したい。打撃成績では開星高校出身のDeNA梶谷隆幸(今季から巨人)、阪神・糸原健斗がいる島根が優位だったが、投手成績はソフトバンク和田毅の島根と広島・九里亜蓮の鳥取が8勝で並んだ。