選手たちからの評判は？

　選手たちからは、「エナジーにあふれている」、「ユーモアがあってチームを明るくしてくれる」といった監督評が聞かれる。

　オポジットの清水邦広は言う。

「すごく熱い監督ですし、『練習でできないものは試合でできない』と、ものすごく練習します。しかも気持ちよくできる練習じゃなく、ストレスがかかって、メンタルにくるような練習ばかり。ここ数年では一番練習量が多いと思います」

　セッターの深津英臣は、「型にはまらない、世界で戦ってきた戦術というのを僕らに落とし込んでくれるので楽しい。よりグローバルなバレーや考え方を僕らに染み込ませようとしてくれている」と期待感を語る。

パナソニックに新しい風を吹き込むロラン・ティリ監督　©︎Noriko Yonemushi

　コロナ禍の渡航制限でパナソニックへの合流がリーグ開幕直前になったこともあり、「1年目はまずチームや選手を理解すること。その上で、何を変えられるかということと、その方法を探したい」とティリ監督は言う。

　自国開催の五輪よりも、日本でのチャレンジを選んだフランス人指揮官によって、パナソニックがどう変化していくのか注目だ。