酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
【記録で日本S展望】“巨人不利”を覆すには…カギは菅野智之以外の先発、全試合DHと“あの助っ人”
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki/Hideki Sugiyama
posted2020/11/20 11:05
原辰徳監督率いる巨人と、工藤公康監督率いるソフトバンク。2年連続の同カードは果たして雪辱か、返り討ちか
全試合DHとバレンティン、ウィーラーがカギか
11月19日、今シリーズは全試合でDHを導入することが決まった。ソフトバンクは、バレンティンの起用が可能になる。
グラシアルは昨年のシリーズMVP、短期決戦にめっぽう強いが、CSではデスパイネが好調だった。今季不振だったバレンティンだが、昨年、巨人戦は打率.299、10本塁打と得意にしていた。外国人の競争に打ち勝つためにも奮起するのではないか。
一方の巨人では、来季契約が微妙なウィーラーが張り切るのではないか。ソフトバンク戦では5年間で通算打率.231ながら18本塁打を打っている。調子に乗ればヒーローになる可能性はあるだろう。
10月以降閉幕までの公式戦の成績は、巨人が13勝18敗4分、勝率.419、逆にソフトバンクは25勝6敗1分、勝率.806。ここまで勢いの差がある対戦も珍しい。
率直に言って、どこをどう取っても「ソフトバンク有利」以外のデータを出すのは難しいのだが、そこは勝負の世界、水物ではある。
巨人が戦前の予想を覆す活躍をすれば、シーズンは大いに盛り上がる。大事なのは京セラドーム大阪で行われる1、2戦だ。注目したい。