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19歳の天才・小野伸二、16歳の南野拓実&柴崎岳、悪夢のコンフェデと五輪…vsメキシコ激闘史を見る
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byNaoya Sanuki
posted2020/11/17 17:00
2005年コンフェデ杯での1枚。中田英寿とメキシコの象徴、ラファエル・マルケスが笑顔で健闘をたたえ合った
ロンドン五輪&世代別W杯でも……
メキシコ相手に苦渋をなめたのは、A代表だけでなく、世代別代表でもだ。
その象徴的な一戦と言えるのが、2012年のロンドン五輪準決勝だろう。現在、ナショナルチームダイレクターを務める関塚隆が監督として采配を振ったチームにとっての大きな武器は、永井謙佑の俊足を生かしたカウンター。グループステージ初戦でスペインを撃破し、準々決勝ではモハメド・サラー擁するエジプトにも勝利するなど下馬評の低さを覆す進撃で、“勝てばメダル確定”の準決勝までこぎつけた。
オーバーエイジで招集された吉田麻也がキャプテンを務める日本は、前半12分に大津祐樹が先制点を奪い、一気に勢いに乗るかに見られた。だがCKから同点に追いつかれると、そこから崩れて最終的には1-3で敗戦した。
試合後、山口蛍は「先制点を取ってからが全てでした。試合前に俺らは走らないと勝てないよと言っていたんですが、なかなか動けず、そこで一気に押し込めなかった」(Number831号)と話すとともに「正直、力の差を感じました」とも。続く3位決定戦でも韓国に敗れ、メダルを逃した。
世代別W杯でも数多くの選手が対戦している。例えば2009年のU-17W杯だ。当時の日本は宇佐美貴史、柴崎岳、杉本健勇、宮市亮らが「プラチナ世代」と称され、上位進出が期待された。だが初戦のブラジル戦でネイマールに得点を許すなど2-3、翌スイス戦も3-4と連敗した。
それでも勝利すれば3位通過への望みが残る中、立ちはだかったのはメキシコだった。日本は同大会で貫いた攻撃的な姿勢を見せたものの、後半に守備のスキを突かれて2失点。0-2で勝ち点を取れずに大会を去る、涙の結末となった。
昨年5月に開催されたU-20W杯、同11月のU-17W杯でも日本とメキシコは対戦している。U-20W杯グループステージでは11月シリーズに招集されている菅原由勢が先発出場。宮代大聖の2ゴールなどもあり、3-0で快勝した。
一方、U-17W杯では決勝トーナメント1回戦で激突。日本は西川潤、若月大和らの活躍もあってグループステージ2勝1分けの1位通過でベスト16に進出したものの、グループF3位でしぶとく勝ち上がってきたメキシコ相手に、0-2で敗戦。エース西川も無得点に抑えこまれるなど、悔しさを味わった。なお同大会でメキシコは準優勝。やはり侮れない実力を有している。