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明治・慶應・早稲田・東海に聞いた“待望の開幕”までの時間「ラグビーできなくなったら意味ない」 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byNobuhiko Otomo

posted2020/10/09 17:00

明治・慶應・早稲田・東海に聞いた“待望の開幕”までの時間「ラグビーできなくなったら意味ない」<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

開幕戦で輝きを放った筑波大1年CTB谷山隼太(たにやま・はやた)。福岡堅樹と同じ福岡高校出身で、将来が期待される1人だ

「自転車で行ける範囲の定食屋」

「外食は、食事はOKですけど、お酒がメインのお店はNGなんです。あと、公共交通機関もダメ。行けるのは、自転車で行ける範囲の定食屋さんとかですね」

 そう言ったのは明大の箸本龍雅主将だった。

 明大は(ほとんどどこの大学もそうだが)前期の授業はオンラインのみ。後期もそれは続きそうだ。選手たちは大学へ登校する必要はなく、授業は寮内の自室でZoom等を使い、オンラインで受講した。決して広くはない寮で、外出も制限される。

 酒席はクラスターの発生源になる可能性がある。その席が仮に多人数のものではなくても、少しでも感染リスクの高まる行動は避けたい。チームとして禁酒を謳ったわけではないが、寮内はもともと禁酒、外出先での飲酒もNG。実家や友人の家を訪ねて飲むことは可能だが、チーム外の人と接触した場合は、チームの練習に合流する際に2週間の隔離期間を課される。

 例外として認められたのは就職活動など限られた行動。だが、企業チームの練習見学に行く選手にも細心の注意が払われた。公共交通機関を避けるため、企業チームのリクルート担当者には車での送迎をお願いした。その際も、施設見学や練習見学はOKだが、「練習参加はなしにしてくださいとお願いしました」と田中澄憲監督。田中監督自身、3月以降公共交通機関はまったく利用していないという。

「ラグビーできなくなったら意味ないですから」

 この厳格なルールは、選手たち自身が話し合いで決めたという。

「正直言えば、モチベーション維持が難しい時期はありました。先が見えない時期が長かったですからね。でも、みんなで『頑張ろう』と励まし合ってやってきました。何のためにここにいるのかといったらラグビーをして、大学日本一になるためにみんな来ているんだから、我慢するところは我慢しないと。ラグビーできなくなったら意味ないですからね。ミーティングでも、みんなの前でそう話しました。この自粛期間はオフじゃない。解除されたときにラグビーができるように、準備する期間なんだぞ、今年はそういう年なんだぞと」(箸本)

【次ページ】 試合じゃなくて試合形式の合同練習

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