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明治・慶應・早稲田・東海に聞いた“待望の開幕”までの時間「ラグビーできなくなったら意味ない」

posted2020/10/09 17:00

 
明治・慶應・早稲田・東海に聞いた“待望の開幕”までの時間「ラグビーできなくなったら意味ない」<Number Web> photograph by Nobuhiko Otomo

開幕戦で輝きを放った筑波大1年CTB谷山隼太(たにやま・はやた)。福岡堅樹と同じ福岡高校出身で、将来が期待される1人だ

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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Nobuhiko Otomo

 大学ラグビーが帰ってきた。

 10月4日、秩父宮ラグビー場では、事前にチケットを購入した観客が、入場テントで体温を測って入場した。取材メディアも同じように検温し、マスクをし、過去2週間にさかのぼって体調を報告する書面も提出した。

 発表された観衆は2試合で4260人。観客席は間隔をあけて指定され、自由席には着席不可の張り紙が貼られていて、概ね3席をあけて座るようになっていた。場内には大声を出しての応援は控えるよう促す放送が何度も流れた。観客が入り、選手が走る秩父宮ラグビー場は2月22日のトップリーグ以来7カ月半ぶりだった。

筑波大1年・谷山隼大の輝き

 待望の開幕。その喜びを、選手たちは全身で表現した。

 関東大学ラグビー対抗戦の開幕カードは筑波大vs.慶大。コロナ後の秩父宮で最初のトライは前半5分、慶大FL山本凱が決めた。地を這うタックルと接点で前に出るフィジカルの強さを持つ大学3年生は、筑波大FWが固める密集サイドにあえて挑み、インゴールにボールをねじ込んでみせた。

 対する筑波大は若いパワーが躍動した。後半2分と20分、キレキレのステップで豪快な独走トライをあげ、マンオブザマッチに輝いたFB植村陽彦は茗渓学園高校出身の2年生。当初はエース松永貫汰(3年)が先発予定だったが、「少し痛めたところがあって、100%でできないことで、先発を交代させました。植村はランニングスキルは松永と同等の能力を持っている。プレーの若さが少し気になっていたけど、それをいいパフォーマンスとして出してくれた」と嶋崎達也監督はチャンスをつかんだ新鋭をたたえた。

 そして、それ以上の輝きを発したのは筑波大の「背番号13」1年生のCTB谷山隼大だった。

 後半2分の植村のトライは、谷山が相手タックルを受けながらみごとなボディコントロールで放ったオフロードパスから生まれた。さらにハイボールに対する圧倒的な制空権。184cm92kgの雄大な体躯は空中で相手選手と接触してもまったくぶれず、ボールを掴んで着地すれば、そのまま芝を前進する。ハイボールキャッチを重要なオプションと位置づける日本代表のジェイミー・ジョセフHCの招集リストにはもう名前が書き込まれたはずだ。

【次ページ】 短い時間でも光った早大・村田陣悟

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