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勝ち点を50%増やす男 森保ジャパンの申し子、遠藤航の「強さ」が分かるドイツの“2つの指標”
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byGetty Images
posted2020/10/07 11:00
ブンデスリーガ1部昇格を果たした遠藤航は森保一監督の申し子と呼べるかもしれない
遠藤はロシアW杯の悔しさを抱き続けている
9月26日のマインツ戦。遠藤にとってはブンデスリーガ1部昇格後、記念すべき初勝利となった試合で印象的な場面があった。
前半2分、シュツットガルトのコーナーキック(CK)のときだった。遠藤はゴール前に入る4人のうちの1人だったのだが、相手にクリアされカウンターが始まりそうな気配をみとめると、猛スピードで守備に戻っていった。
そして、レアンドロ・バレイロに身体をぶつけてボールを後ろに下げさせ、カウンターを食い止めた。
思い出してほしい。
ロシアW杯で敗戦したところから、いまの日本代表はスタートしている。
あのW杯での最後のシーンは、自分たちのCKからカウンターをくらい逆転ゴールを許してしまった。
同じことを繰り返してはいけない。
前回のW杯ではグループリーグ第3戦で6人ものスタメンを入れ替えて、日本は戦った。本大会で1試合以上に先発した選手の人数は過去最高だった。そしてそれでも出番を得られなかった選手たちは、過去最大の悔しさを抱えることになった。
大舞台のピッチに立つことなく、ベンチから仲間を鼓舞し続けた5人のうちの1人である遠藤は、日本が敗れた悔しさと個人的な悔しさと、両方を抱える人間である。
そんな選手が森保監督率いるチームの浮沈のキーマンとなっているのは、必然なのかもしれない。
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