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夏はサッカー、冬はスキーに熱中…シュバインシュタイガーの少年期と、他競技経験のススメ
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byGetty Images
posted2020/10/01 08:00
スキーW杯の表彰式にも登場するなど、シュバインシュタイガーは長らくスキーにも親しんでいる
大人のルールと修正に縛られてばかりでは
どうすれば子どもたちが子どもたちらしくそれぞれ成長できるのか、どういった取り組みをすることで、彼らは自分で自立して決断することができるようになるのか、どうしたら彼らは幸せな毎日を送ることができるのか――。
様々な立場の人間がそれぞれの視点から、それぞれの解釈で試行錯誤していく中で、この「プレーヤーの成長」を中心に置いたプレーヤーズファーストの考え方がなければ、どこかで必ず歪みができてしまう。
「子どもには子どもだけの時間と空間で遊べる環境がまず必要なのだ。大人のルールと修正に縛られてばかりでは窮屈すぎるではないか」
そんなシュバイツァーの言葉が胸に響く。あれもこれも手あたり次第というわけではなく、何もかもを好きなようにやらせるというわけでもない。人としてのあり方を大切にするのを前提として、でも子どもたちが興味のあることに積極的にチャレンジできて、彼らが偏りすぎずのびのび成と長していけたら本当に素晴らしい。
地域社会全体で彼らが育つ環境を作り出す――。
そんな懐の深さがいま、求められているのではないだろうか。