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メッシのバルサ急転残留=“仮面夫婦”継続 「走らない天才」脱却はできるのか
text by
吉田治良Jiro Yoshida
photograph byGetty Images
posted2020/09/09 08:00
メッシはバルセロナにとって永遠の宝である。だからこそ、今回の件では“キレイに”別れてほしかった。そう思う人は世界中に多いはず。
愛し続けたバルサの未来のために
一度は後ろ足で砂をかけた仲間やサポーターの信頼を回復し、なによりもメッシ本人が自信を取り戻し、新しい監督のもとで若返りを図るチームを強いリーダーシップで勝利に導くこと。様々なしがらみは一旦脇に置いて、まずはそこからバルサでのプロ17年目のシーズンを始めるべきだろう。
「バルサを出たいと思ったことは確かだけど、今はここで最善を尽くしたいというのが自分の本心。新しい監督がやってきて、チームがどうなるかまだ分からない部分もあるけど、そこは良い方向へ向かうようにしっかりと見ていきたい」
残留表明での言葉を聞けば、モチベーション低下の心配もなさそうだ。
現体制への不満と疑念なら、いくらでも抱えていていい。だが、彼が20年間にわたって愛し続けたバルサというクラブの未来のために、仮面夫婦を演じるなら徹底的に──。そうあってほしいと願う。