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甦ったケンブリッジ飛鳥の進化は止まらない。高橋大輔の元トレーナーが支えるオリンピックへ続く道。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byAsami Enomoto
posted2020/09/03 20:00
セイコーゴールデングランプリで安定した走りを披露したケンブリッジ飛鳥は直後に自己ベストを更新し、復調を見せつけた。進化はまだ止まらない。
違ったトライができることが楽しみ。
渡部氏にとっても、陸上のトップアスリートとの協同作業はチャレンジの連続だ。
「僕らの業務というものは、人間を扱っていますので、型にはめてしまうと成果が出なかったりします。選手のキャラクターに合わせた知恵が必要になりますが、それは誰かが教えてくれるものではなく、その時、その時で判断してプログラムしたり、選手とコミュニケーションを取りながら変えていかなければなりません。
ケンブリッジ選手の場合、オリンピックが延期されたことで、冬場のオフ期のトレーニングの機会が一周期増えました。また違ったトライが出来るのは、僕としては楽しみですね」
人との出会いが選手のパフォーマンスを変えることがある。
ケンブリッジ飛鳥は、渡部文緒氏というパートナーを得て、これからどう変化していくのだろうか、楽しみでならない。