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叫ぶ内田篤人、目を閉じる内田篤人。
写真で振り返る「22番」の冒険記。
text by
千葉格Itaru Chiba
photograph byItaru Chiba
posted2020/08/26 20:00
写真を見返すと、仲間たちと喜ぶ姿が多かったと千葉氏。内田を撮り続けることによって、自らのスタイルを形成していった。
ただただ楽しくて22番を追った。
引退が発表されたことに伴い、これまで自分が撮影した写真をほぼ全て見返した。
写真を見ていて抱いたのは、こんな感想だ。
「後ろ姿ばっかりじゃん」「なんでこんなにスパイクの写真多いんだ?」「仲間と絡めた写真を撮ろうとしているね」「やっぱり喜んでいる姿が好きなんだな」「この時、めっちゃ楽しかったな」
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“今の自分”の撮影の形に近い写真ばかりだった。つまり、内田を撮影する中で積み重なったものが自分の撮影スタイルを形成していったのだと思う。
ただただ楽しくて追い続けた22番の背中は、なんの関わりもなかった自称若手カメラマンに様々な景色を見せた。それと同時に、アスリートの写真を撮る上での自信を少し与えてくれた。有り体に言えば、彼の存在は、僕の人生を変えた。
内田篤人というサッカー選手がいなければ、フォトグラファーとしての今の僕は存在しない。
サッカー選手ではない内田もきっと。
2020年8月、内田篤人はサッカー選手としての現役生活を終えた。2020年8月、自分がフォトグラファーだとちょっとだけ胸を張って言えるようになった僕は、これからもアスリートの写真を撮っていくつもりだ。
サッカー選手・内田篤人は、誰よりも撮影していて楽しく、抜群にカッコいい男だった。サッカー選手ではない内田篤人も、きっと抜群にカッコいい男だろう。そんな彼を、また撮れる機会があるのならば、それもまたとても楽しいだろうなと思っている。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。