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八村塁、渡邊雄太はBLMにどう対応?
バブルでプレーする2人に聞いてみた。
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/08/05 20:00
フロリダにある隔離試合施設“バブル”で練習中の八村塁。大会の様々な場面で「BLM」という文字が掲げられている。
アメリカの人種差別の背景を学ぶ八村。
彼自身、西アフリカのベナン出身の父から黒人の血を引いている。しかし、日本で育ってきた彼にとって、アメリカの黒人の苦労や思いはまだ完全には理解できていないと認める。
だからこそ、今は、まずチームメイトたちの言葉に耳を傾け、アメリカの人種差別の背景をきちんと理解しようとしている。
「(NBAに入って)1年目で、アメリカの歴史とかもあまりわかっていないところもあるから、まずは学んで、(理解してから)どんどん言おうと思っています。今はけっこう聞いているほうだと思います」と八村。
BLM運動はNBAのDNAとして残り続ける。
シーズン再開のために作られた“NBAバブル”は、選手たちにとって不便なことも多い隔離社会だ。
感染を防ぐために長期間にわたって家を離れ、家族や恋人とも会えず、ふだんとは違う生活を強いられる。それでも、いや、だからこそ作り出せるうねりがある。今シーズンが終わり、“バブル”がなくなった後でも、それはNBAのリーグとしてのDNAとして残り続けるはずだ。
八村は言う。
「これ(国歌中のニーリング)だけじゃありませんし、これからチームとしても、NBA全体としても、そういう取り組みをしっかりできたらいいなと思います」