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八村塁の活躍はルーキーで何番目?
他の1巡目選手と数字を比較すると。
posted2020/02/21 08:00
text by
小川勝Masaru Ogawa
photograph by
AP/AFLO
ワシントン・ウィザーズの八村塁の活躍は、毎日のように報道されている。挙げた得点数が報じられ、リバウンドやブロックショットに言及されることもある。20得点を挙げた、ダブルダブルを記録したといったバスケットボールにおける用語が、日常の報道に定着しつつあるようだ。
しかしバスケットボールの成績として、というよりNBAにおいて、ルーキーが20得点を挙げるということが、どれくらい価値のあることなのか、ちょっと分かりにくいところがあるかも知れない。
NBAのルーキーの成績として、八村の成績がどういったレベルにあるのか、オールスター前までの成績をもとに見てみよう。
オールスター前の2月14日までに、八村は30試合に出場して、平均で13.9得点、6.0リバウンド、1.5アシストという成績だった。
八村の平均得点は、ルーキーで3番目。
米大リーグに比べるとNBAでは、大学からドラフトされたプレーヤーが、1年目からゲームに出るというのは、毎年よくあることだ。中でもドラフト1巡目で指名されたプレーヤーの場合、チームを勝たせる戦力として考えられていることが普通だ。
NBAのドラフトは下位のチームから、すなわちルーキーが活躍する場のあるチームから指名していくので、1巡目で指名されたルーキーは、ある程度活躍の場を与えられることがほとんどだ。問題は、どういったプレーで、チームの勝利に貢献する活躍ができたのか、ということだ。
八村の成績を、八村と同じドラフト1巡目で指名されたルーキーたちと比べてみよう。八村の13.9得点は、ザイオン・ウィリアムソン(ニューオーリンズ・ペリカンズ)による22.1得点、ジャ・モラント(メンフィス・グリズリーズ)による17.6得点に次いで3番目の成績だ。
2人はドラフト1巡目1番指名と2番指名だ。9番目指名の八村が3番目なのだから、かなり目を引く成績だと言える。
ウィリアムソンは故障で開幕からは出場できずまだ10試合の出場ではあるが、No.1のルーキーであることは間違いないようだ。フィールドゴールの成功率はウィリアムソンが57.6%、モラントが49.3%、八村が48.7%だから、八村はモラントとほぼ同等の成功率だ。