渡邊が選んだ言葉は“PEACE（平和）”。

　ユニフォームに社会正義のメッセージを入れることも、選手たちが選んだメッセージの伝え方だ。

　たとえば渡邊は、選手会とリーグが選んだ言葉の中から“PEACE（平和）”という言葉を選んだ。

「PEACEというのは、ひとつの単語ですけれど、ものすごく力がある言葉。こんな世の中で、（肌の）色の違いによってああいう事件（ミネソタでのジョージ・フロイド氏殺害事件など）が起きるというところに、僕は一切、平和を感じなかったんです。僕の背番号なので日本人の人が見ることが多いと思うんですけれど、そうすることでアメリカの状況も知ってもらいたいと思っています」

チームとしてソーシャルジャスティスへ取り組む。

　八村は、ユニフォームにはメッセージを入れないことを選んだ。その選択も自由。強制されてやることではなく、選手たちはそれぞれが納得したやり方で判断し、行動している。

　八村は言う。

「コロナによってシーズンが中断し、その間にアメリカではすごい大変なことが起きた。アメリカ全体で、スポーツの中でもいろんな人が抗議をし、チェンジが必要だということでいろんな行動をしてきた。

　特に僕らのチームは（本拠地が）ワシントンDC、アメリカの首都ということで、大きい力がある街。ソーシャルジャスティス（社会正義）の取り組みは、僕らにとっても大事なことなので、チームとしても色々やっていました」

　6月にワシントン・ウィザーズとWNBAのミスティックスがBLMの行進をしたときには、八村もチームメイトたちと共に街を行進している。“バブル”に来てから、チームメイトと話し合う中で、自分の意見を言うこともあるという。

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