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1000号記念、Number編集長座談会(中)
長嶋茂雄、サッカー黄金期、名言集。 

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posted2020/03/28 11:50

1000号記念、Number編集長座談会(中)長嶋茂雄、サッカー黄金期、名言集。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

爆発的な売れ行きを示した「長嶋茂雄特集」(10号=左)と「サッカーフランスワールドカップ出場決定特集」(432号)

中吊り広告が盗まれるほどの人気。

河野「自分が編集長としてかかわったものでも654・655・656合併号が印象に残っています。2006年ドイツワールドカップの直前号です。この号で三浦知良さんと中田英寿さんの対談が実現した。今読んでも日本代表への2人の思いが伝わってくる。懐かしいし、やっぱり面白い。

 このときは、日本代表への期待感がもの凄くありました。

 電車の中吊り広告は、表紙の2人に宮本恒靖さん、川口能活さんを加えて、通常の倍のサイズの大きくて豪華なものを作りました。そんな大きな中吊りが盗まれたりしていました。それだけに決勝トーナメントに行けなかったのは残念でした」

軋轢も含めて生々しく、リアルに書いた。

井上「サッカーで言うと、やはり金子達仁さんの『叫び』と『断層』は強く印象に残っています。

 ブラジルを破り『マイアミの奇跡』を起こしたサッカーのアトランタ五輪代表のチーム内で実際に何が起きていたのかを、軋轢も含めて生々しく、リアルに書いていった。

 記事が出た'97年ごろは金子さんがライターとして売り出していたころで、彼とともにNumberも大きくなっていった。ひとつの時代を作ったと言えると思いますし、Numberとしても金子さんというライターを世に出すことができたというのもひとつの成果だったと思います」

松尾「私の時代では、周りと軋轢を生んでいた存在として江川卓という選手がいた。賛否両論、生意気な奴だとかいろいろあったけど、とにかくピッチャーとしては凄いということで、特集を組んだ。

 私も表紙撮影の現場にいましたけど、何か面白いことはできないかと考えた。それで、彼をTシャツ1枚にして、担当編集者にとにかくジャンジャン水をぶっかけさせたんですよ(笑)。もっともっとと煽ってかけさせた。江川さんも嫌がらずにやってくれた。

 インタビューもしたけど、面白い選手でしたよ。人を食ったようなところもあり、監督の声がかからない理由も分かる気がしますが(笑)」

【次ページ】 「自分を高く買ってくれるとこだったら、どこでもいい」

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