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パス1000本超もメッシの負荷が……。
セティエンはバルサを再建できるか。 

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吉田治良

吉田治良Jiro Yoshida

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posted2020/02/24 11:40

パス1000本超もメッシの負荷が……。セティエンはバルサを再建できるか。<Number Web> photograph by Getty Images

セティエン監督就任後、サッカースタイルは明らかに変わったが内容は劇的に改善したと言えない。バルサの混迷期はさらに続くのか。

CLナポリ戦、クラシコという大勝負。

「まだポジショニングに問題がある。だからボールを保持するだけで深く攻め込めず、意味のないパス回しばかりになってしまう」

 0-2で敗れたバレンシア戦後、セティエンは課題を口にしたが、その表情には「ポジショニングの精度さえ上がれば」との矜持が滲み出ていた。事実、例えばメッシの縦パスを2列目からタイミング良く飛び出して収め、ゴールに結びつけたベティス戦のフレンキー・デヨングのように、奥行きをもたらす裏抜けのプレーも徐々に増えている。進化の余地は十分にあるはずだ。

「私は自分の信念を貫き通す。それに殉じる覚悟もある」

 決してブレれない昔気質のシェフは、はたして時間の制約と戦いながら、限られた食材で最高の一皿を仕上げられるだろうか。

 現地時間2月25日にはチャンピオンズリーグのナポリ戦(ラウンド16第1レグ)が、さらにその5日後にはマドリーとのエル・クラシコが控えている。

 まさに勝負の2連戦だ。バルサの首脳陣やサポーターだけではない。セティエンの料理が本当に「三つ星」に値するのかどうかを見極めようと、それこそ舌の肥えた世界中の"調査員"たちが、手ぐすねを引いて待ち構えている。
 

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