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J1優勝&残留争いで必見の役者たち。
“最終回”まであと2話、見どころは?
posted2019/11/28 10:30
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Getty Images
ドラマの終わりは近づいている。
34話のうち32話までが終了した。
だが、結末はまだ明らかになっていない。2019年の明治安田生命J1リーグは、残り2試合となっても様々な予想が成り立つ。
優勝争いは3チームに絞られた。勝点64で首位の横浜F・マリノス、勝点63で2位のFC東京、勝点60で3位の鹿島アントラーズだ。
32節に今シーズン初めて首位に立ったF・マリノスは、8月24日の24節から9試合負けなしと絶好調だ。J1全18チームで最多の61得点を記録している攻撃陣は、ここまで15ゴールで得点王レースの先頭に立つマルコス ジュニオール、14ゴールで同2位の仲川輝人に、エリキとマテウスを加えたカルテットが支えている。タテへの推進力と決定力を兼ね備えた強烈な「個」の集合体でありながら、4人が揃わなくてもフィニッシュへ持ち込めるのも強みだ。
マリノスの命運はDF陣に?
ただ、残り2試合はタフな戦いが予想される。33節は4位の川崎フロンターレ、最終節はFC東京との直接対決なのだ。3連覇を逃した川崎Fは鹿島を勝点3差で追いかけており、上位3チームに与えられる来シーズンのACL出場権が最後のターゲットだ。モチベーションは途切れていない。
得点を奪うのは勝利の大前提だが、失点をしないことも重要になる。そう考えると、CBのチアゴ マルチンスの存在がクローズアップされてくる。スピードと高さを併せ持つ24歳のブラジル人こそは、'04年以来のJ1制覇へ近づいてきたF・マリノスのキーパーソンと言っていい。彼とコンビを組む日本代表の畠中慎之輔も、存在価値を示すべき局面である。