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キルギス戦までに見えた、森保一の
ノーマルフットボールとリアリズム。
text by
田村修一Shuichi Tamura
photograph byJFA/AFLO
posted2019/11/15 11:50
吉田麻也は代表史上8人目のAマッチ通算100試合出場を達成し、森保ジャパンの勝利に貢献。2010年の代表デビュー戦時の監督は岡田武史元代表監督だった。
日本は難しい戦いに90%の力で勝利した。
とはいえぶっつけ本番であり、対応は簡単ではなかった。キャプテンのキチン(左CB)のロングパスから右サイドのマイヤーの突破に、前半の日本は苦しめられた。チャンスも何度かあり、後半も含めGK権田修一の好セーブがなかったら、結果は違ったものになっていただろう。
対して日本はセットプレー(PKとFK)から2点を決めた。違いはそれだけと言えばそれだけ。だが、その違いが、実はとてつもなく大きい。
キルギスは、選手もまたチームとしても、能力の120%を出し切りながら敗れた。
日本は難しい戦いを、90%(か95%)の力で効率よく得点に結びつけた。実力差を順当に結果につなげた。それこそが森保のリアリズムの勝利であり、ノーマルフットボールの勝利であったといえる。