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カバーニかマンジュキッチの獲得を!
マンU再建への最適解とは?
 

text by

粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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photograph byUniphoto Press

posted2019/09/14 11:50

カバーニかマンジュキッチの獲得を!マンU再建への最適解とは?<Number Web> photograph by Uniphoto Press

プレミアリーグ第4節までで1勝2分け1敗。スールシャール監督はチームを立て直せるか。

直近7年の監督がマネジメントでエラー。

 モイーズ、ルイス・ファンハール、ジョゼ・モウリーニョと、直近7年の監督が揃いも揃ってマネジメントでエラーを犯したとはいえ、外国人のスター選手は戦力になりえなかった。

“ベイビーフェイスの暗殺者”といわれた“スールシャール選手”がユナイテッドに数多くのタイトルをもたらした当時も、中心はイングランド代表のデイビッド・ベッカム、ポール・スコールズ、ギャリー・ネビル、ウェールズ代表のライアン・ギグス、そしてアイルランド代表のロイ・キーンだった。冒頭に挙げたトレブルと1998-'99シーズンからの3連覇は彼らの活躍に負うところが大きい。

事を急ぎすぎていないか?

 また、2006-'07シーズンからの3連覇はイングランド代表のウェイン・ルーニー、マイケル・キャリック、リオ・ファーディナンド、スコットランド代表のダレン・フレッチャーなどが軸で、G・ネビルが右サイド後方で絶妙にフォローしていたからこそ、クリスティアーノ・ロナウド(現・ユベントス)は覚醒した。したがってス―ルシャールが、英国勢を主軸にという狙いは十分に理解できる。

 しかし、事を急ぎ過ぎてはいないだろうか。ネマニャ・マティッチが「ポテンシャルは申し分ないが、経験不足は明らかだ」と自らのチームを評したように、開幕節のようなイケイケになった場合はかさにかかって攻め続けるが、守勢にまわると途端に委縮する。多くの若手はメンタルをコントロールできず、不安そうにベンチを見つめる。ところがスールシャールは考え込み、アシスタントコーチのマイク・フィーランは足を組みながら爪を噛んでいる。

 経験者が必要だ。移籍市場が再開する来年1月、率先垂範できるベテランを、多くの場数を踏んできた歴戦の勇士を獲得する必要がある。

【次ページ】 内部分裂が避けられないパリSGから……。

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