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浦和、ACLアウェイで貴重な2-2。
槙野「難しい」、興梠「出来すぎ」。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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posted2019/08/28 15:00

浦和、ACLアウェイで貴重な2-2。槙野「難しい」、興梠「出来すぎ」。<Number Web> photograph by AFLO

興梠慎三の2点目は、大きな大きなアウェイゴールでもあった。ホームでの第2戦、声援を力にすることができるか。

監督が槙野に与えた3つのタスク。

 アウェイでの第1戦で先制点を決め、2点リードした展開。有利と思えるが、実は浦和の選手たちにとっては想定外だった。うまくいきすぎたことが、ACLを2度制したチームを混乱させたのかもしれない。

 それでも、「なんとか引き分けで終えられたのは、非常にポジティブなこと」と槙野は付け加える。この日槙野に与えられたタスクは、本人曰く「数多くあり、監督からはプレッシャーをかけられていた」という。

 それが「フッキからボールを奪うこと」「フッキに仕事をさせないこと」「フッキをイライラさせて、イエローカードをもらうようにすること」の3点だ。前半ロスタイムにイエローカードを受けたフッキは、累積警告で次試合は出場停止となる。

 しかも2-2のドローという結果は、一昨年の1-1よりも間違いなく有利だ。

2-2で第2戦が難しくなった?

 それでも槙野は「2-2になったことで、ホームでの第2戦を難しくしてしまった」と言う。

「今まではなかなかいい形で第2戦を迎えることがなかった。だからこそ、追う立場、不利な状況で第2戦をホームで迎える楽しさを僕たちは知っている。すごく前のめりというか、前向きにゲームを進めることができて、怖くはなかった。

 でも、今回は自分たちがアドバンテージを持っている。そういうなかで、迎えるホームでの試合には難しさがある。有利な立場だからこそ、積極性を欠いてしまうかもしれない。僕たちは、難しい状況になってしまったのかもしれない。受け身にならないこと。今日のように点を獲りに行く姿勢で戦わないと、危険な目にあってしまう」

 そんな危機感を口にしたのは槙野だけではなかった。

「0-0でいいという気持ちで入ったら、負けてしまう」と語る興梠は、「2-2というのは出来すぎ。もちろん勝てれば良かったけれど、3点目のチャンスもあった。今日は悪い面も出たけれど、それ以上にいい面もあった。僕個人的には1-2で負けるくらいが、第2戦を迎えるのには良いのかなとすら思っていたから」と話した。

【次ページ】 第2戦、勝負はディテールで決まる。

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