話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
水戸・小川航基が貪欲に求める結果。
J1昇格、15点、堂安と一緒に五輪。
posted2019/08/28 11:30
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
J.LEAGUE
J2第29節の試合終了後、水戸ホーリーホックの選手たちはがっくりと腰を折って、膝に手をつき、しばらく顔を上げられなかった。目下の敵である東京ヴェルディに1-2で敗れ、昇格レースで2位内を狙う中、6位で足踏み状態が続いている。
試合後、悔しい表情を見せていたのは、水戸FW小川航基だった。
「昇格するチームって、僕は経験ないけど、たぶん内容悪くてもポロッて勝って、勝ち点を積み上げていくチームだと思うんです。逆に内容はいいけど、勝てないのはちょっと良くない傾向かなと。どんなに内容が悪くても勝ち点3を何がなんでも勝ち取るぐらいの気持ちでいかないと、これから先、厳しいかなって思います」
水戸の場合、若干スロースターター的なところがある。この日のヴェルディ戦も2失点した後、目が覚めたように攻撃に転じて、流れを掴んでいった。
だが、横浜FCや柏レイソルのように得点力がずば抜けてあるわけではない。そのため、序盤の2失点が命取りになってしまった。この試合も1点を返したが、そこからさらに畳みかけて得点することができなかった。
「後半よくなったけど、前半の最初から攻撃する姿勢を見せていかないといけない。うちはそういう姿勢を見せて、走らないと勝てないチームだと思うんで、そこを肝に銘じて次の試合、前半から積極的に行って勝てるようにしていきたいですね」
「バーに当たって惜しいじゃダメ」
小川はチームの課題を淡々と語ったが、自分自身のプレーについて話が及ぶと表情が険しくなった。
7月14日にジュビロ磐田から水戸に移籍した。23節の琉球戦から3試合連続でゴールを挙げ、前節の京都戦まで6試合で通算4得点を挙げた。7試合目となるヴェルディ戦はノーゴール。マークが厳しくなる中、小川は5本のシュートを放ったが、バーに当たるなどアンラッキーな面があり、決定機を決めることができなかった。
「マークされるのは普通だし、その中で点を取れないと本当に先がない。それにバーに当たって惜しいじゃダメなんですよ。ああいうシュートをしっかり決められないと結果を残せないし、上にもいけない」