フランス・フットボール通信BACK NUMBER
ロッベンが引退直前に仏誌で告白。
盟友リベリーとバイエルンでの栄光。
posted2019/08/05 08:00
text by
アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge
photograph by
Stefan Hobmaier
アリエン・ロッベンが現役を引退したのは、10年間在籍したバイエルン・ミュンヘンを離れた後も現役継続の意思を示したにもかかわらず、自身の意向に合うような次の所属先を見つけられなかったからだった。
『フランス・フットボール』誌7月2日発売号では、アレクシス・メヌージュ記者がそんなロッベンの引退直前の心境に迫っている。バイエルンというクラブへの思い、長く確執が伝えられやがて盟友となったフランク・リベリーとの思い出、そしてグァルディオラやモウリーニョなど監督たちとの交わり……。ロッベンが語った。
監修:田村修一
名門クラブでキャリアを終えるのは魅力的。
――今は7月の初旬ですが、あなたとバイエルンの契約が満了しました。この後はどうするのですか?
「現役を続けるかどうか未定だ。すべては身体次第で、100%ならば今もワールドクラスのプレーができる。高いレベルでプレーを続けたいと強く願っている。オファーは幾つかあるけど、しかるべきときに決めたい」
――先のことが不安で眠れなかったりしますか?
「簡単に決められることじゃない。あらゆる要素を考慮して慎重に考えないと。バイエルン・ミュンヘンのような名門クラブでキャリアを終えるのは、とりわけこの10年のことを考えると魅力的だけど、自分の身体が望むのであればあと1年か2年プレーを続けたい」
――それは純粋にプレーがしたいからですか?
「ピッチの上のそれぞれの瞬間を味わい尽くしたいし、あと少し経歴を豊かにしたい思いもある。僕は幸いバイエルンですべてを得ることができた。クラブの歴史を築いたこの10年の間に、僕は支配的な役割を果たした」
――バイエルンでこれほど長くプレーしたのは驚きでしたか?
「2009年には今の自分を想像できなかった。しかしこれほどのクラブで自分を誇りに思えるのは素晴らしいことだ。35歳になってなお、クラブの家族的な雰囲気のなかで、自分もその一部と感じている。この気持ちはちょっと言葉にできないね。本当に恵まれたと思っているよ」