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ケガ人続出ホークスに大魔神現る。
196cm、椎野新のスケールがデカい。 

text by

田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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photograph byKyodo News

posted2019/06/19 15:00

ケガ人続出ホークスに大魔神現る。196cm、椎野新のスケールがデカい。<Number Web> photograph by Kyodo News

今後の成長が期待される椎野新(左)。デスパイネを見下ろす感じになるくらい、デカい。

雪合戦で磨いたコントロール。

 ところで、大柄な投手は制球難に陥りやすいというのが球界では定説になっているが、椎野は「コントロールには自信があるんです」と胸を張る。それはなぜなのか。

「僕、新潟出身で雪国育ちなので、子どもの頃はよく雪合戦して遊んでいたんです。狙った的を外したことはほとんどない。それでコントロールが良くなったのかなと思います」

 抑えの条件の1つは三振を奪えること。奪三振率は12.23(6月17日時点)をマークしており、十分にクリアしている。

「大学時代は打たせて取るタイプでした(東都二部リーグで通算奪三振率6.32)。投球の考えや組み立てなどが大きく変わったわけではなく、投げるボールの質が変わったおかげだと思います。

 今はフォークボールも落ちてはいますが、まだ納得できる球ではない。もっと良くなる自信があります。ストレートも、オフ期間になってしっかり鍛えればもっと速くなると思っています」

青汁を飲むようになって調子アップ。

 また、今シーズンの好調の理由を訊ねると、「4月から青汁を飲むようになって体調が良くなった」とのこと。2週間飲み続けただけで全然違うと豪語する。それを耳にした同期の高橋礼は「信じる者は救われますね」と笑い飛ばし、大竹耕太郎も「感じたもの勝ちですもんね」と苦笑いしていた。

 報道陣から「活躍したら“青汁王子”の称号だね」と言われると、まんざらでもない笑顔を見せてきた。まだまだ初々しい守護神候補だ。

 大柄な守護神といえば身長190cmの佐々木主浩を連想させる。「青汁――」もいいが、やはりそこは「タカの大魔神」の方が良いかな。そんな未来を期待しながらさらなる成長を見届けたい。

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