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得意コースで108H連続ノーボギー。
ざわめく米メディア、動じない畑岡奈紗。

posted2019/06/06 07:00

 
得意コースで108H連続ノーボギー。ざわめく米メディア、動じない畑岡奈紗。<Number Web> photograph by Shizuka Minami

同大会で108ホール連続ノーボギーという偉業にも、自分らしさを貫いた畑岡奈紗。

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南しずか

南しずかShizuka Minami

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Shizuka Minami

 5月23日、バージニア州。ピュアシルク選手権の初日、米ゴルフ専門テレビ局がざわめき始めた。

 畑岡奈紗が同大会で2年前からボギーを叩いていない。

 畑岡がホールアウトすると「77ホール連続ノーボギー達成!」とテレビ中継で紹介された。

 詳しく説明すると、同大会の2年前の最終日5ホール、昨年の3日間、そして今年の初日にノーボギーのプレーを続けていたのだ(昨年は悪天候のため4日間の大会が3日間に縮小。また昨年のプレーオフ2ホールは記録に含めない)。

申ジエの81ホール連続ノーボギー。

 日本では2015年に元世界ランク1位の申ジエ(韓国)が3大会にわたり81ホール連続ノーボギーという新記録を樹立している。申に尋ねると、当時のことを鮮明に覚えていた。

「CAT Ladiesが始まる前に記者さんから『あと3ホールで日本記録に並ぶよ』と知らされて、しばらく自分がボギーを叩いてないことに初めて気が付きました。『記録を更新したら日本ツアーの歴史に自分の名前が刻まれるかもしれない』と、むちゃくちゃ緊張し始めました。大会初日の1番が(ボギーを叩く可能性が低い)パー5でホッとしたのを覚えています。記録を意識してずっと緊張してたせいか、1ホールだけ更新したら、そのあとはボギーを叩いてしまいました」

 米女子ツアーは連続ノーボギーの記録を公式に計っていない。しかも畑岡の場合、1つの大会、1つのコースという特殊な条件であるため、申の記録ともちょっと比較しづらい。そこで報道陣は「余計なプレッシャーをかける必要はあるまい」と畑岡にあえて質問しなかった。

 そんな報道陣の思惑をよそに、当の本人は「自分らしいプレーが出来た」と嬉しそうであった。体調不良から5週間ぶりに実戦復帰して3アンダー、10位タイ。上々の滑り出しである。

【次ページ】 2日目、さらに記録を更新。

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