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ゴルフボールの転がる先BACK NUMBER
渋野日向子が最年長「みんなレベル高い」米女子ゴルフ勢力図に異変…なぜ日本人が勝てる?「そりゃ挑戦するよなあ」上田桃子も納得“若手女子プロの新常識”
posted2025/09/21 06:02
AIG女子オープン(全英女子)を制して日本人史上6人目のメジャー王者になった山下美夢有。古江彩佳ら日本勢がみんなで祝福した
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桂川洋一Yoichi Katsuragawa
photograph by
David Cannon/Getty Images
◇◇◇
マサチューセッツ州での試合を控えていた、8月最後の月曜日。試合会場のTPCボストン近くのレストランの一画は若い日本人女性で溢れていた。
職場の女子会……と言えば、それもあながち間違いではない。
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アメリカンとも、イタリアンともとれる料理を、パラソルの花が咲くテラス席で囲んだのは13人のプロゴルファー。今シーズン、米国女子ツアー(LPGA)で戦うツアーメンバーが一堂に会したのだった。
馬場咲希は最年少の20歳。日本ツアーを経由せずに昨年、米国の下部ツアーでプロ初年度を過ごし、今季からトップツアーを主戦場にした。誘いのテキストメッセージがスマートフォンに届いたのは会の数日前。「超、楽しみで。初めてだったからちょっと緊張しました」と心が躍った。
確かに、普段から遠征に帯同するそれぞれのマネジャーや家族抜きで、試合会場の外で勢ぞろいしたのは、これまでなかったこと。発案者は13人のうち米ツアー歴最長の9年を誇る畑岡奈紗。同学年で4年目の渋野日向子に協力を仰ぎ、選手たちを集めた。
2時間超にも及んだ“女子会”
学年別にメンバーを整理すると、畑岡、渋野、そして勝みなみの最年長グループはいわゆる“黄金世代”で、今年度が(2026年3月まで)27歳になる年。2つ下に古江彩佳、西村優菜、吉田優利の“プラチナ世代”が続く。さらに1学年下には今季メジャーを制した西郷真央と山下美夢有、そして全米女子オープンを2度制覇している笹生優花がいる。岩井明愛&千怜の双子姉妹がもう1つ下。昨季、日本ツアーで8勝を挙げて年間女王に輝いた竹田麗央がツインズの1つ下で続き、馬場はさらに2歳若い。
発起人となった畑岡奈紗のInstagram(@nasahataoka)に投稿された集合写真
“長女”から“末っ子”までは最大で7つの差。一般社会で我々おじさんが日々、若者をシラケさせるような話題の世代間ギャップもそこにはないだろう。2時間超に及んだ会合は、耳に挟んだ限り、至極和やかに、そして楽しげに終わったらしい。
