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ジュビロ黄金期を知る前田遼一は、
J2最下位・岐阜で何を楽しむか。 

text by

寺野典子

寺野典子Noriko Terano

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photograph byGetty Images

posted2019/05/22 11:00

ジュビロ黄金期を知る前田遼一は、J2最下位・岐阜で何を楽しむか。<Number Web> photograph by Getty Images

今年の10月で38歳となる前田遼一。岐阜という新天地で得るものは多いようだ。

磐田を離れ、東京を経て、岐阜に来た。

 37歳。鍛え抜かれた身体は、20代前半の選手が多い岐阜のなかで、外国人選手のように際立って見える。確か、20代前半の前田には、30代後半の中山雅史というチームメイトがいた。

「あのときと、今を普通に比べられないけど。ただ僕はもうちょっと、プレーでも言葉でもチームをいい方向へ変えていかなくちゃダメだと思います。変えたかった……」

 せっかく掴んだ先発の座も「この結果ではどうなるかわからない」と静かに笑った。

 ほぼ10年前、試合に負けたあとの前田の言葉を思い出した。世代交代を迎え、かつてのようなサッカーができなくなった磐田での話だ。

「みんなでやるのは、難しいけれど、みんなでサッカーができるようにしていく。それがサッカーの面白さだから」

 磐田から東京へ移籍した前田は、メディア対応にも積極的になり、変化があった。環境が変われば、おのずと人は変われる。岐阜でどんな人間に変われるのか。

 J2最下位に沈むチームで、いかなる奮闘ができるのだろうか、楽しみだ。

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