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シティとリバプールのマッチレース。
選手層や経験値から優勝に近いのは?

posted2019/03/09 10:00

 
シティとリバプールのマッチレース。選手層や経験値から優勝に近いのは?<Number Web> photograph by Getty Images

怪我人を抱えるシティ、下降線をたどるリバプール。最後に笑うのはペップか、クロップか。

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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 トッテナムが第27節のバーンリー戦、続くチェルシー戦にも敗れた瞬間、今季のプレミアリーグの優勝争いはマンチェスター・シティとリバプールの2強に絞られた。残り2カ月、両クラブの鍔迫り合いは最終節まで続くに違いない。

 では、それぞれのスケジュールをチェックしてみよう。リバプールはトッテナム戦とチェルシー戦を残し、最終節は本拠アンフィールドに厄介なウォルバーハンプトンを迎える。しかし、その他6試合はボトム10との対戦だ。残留というモチベーションは警戒すべきだが、優勝を上回る強力兵器とは思えない。獲得最大ポイントとなる27(3ポイント×9試合)のうち、8~9割は確保できると判断するのが妥当だ。

 一方、シティもトッテナム戦とマンチェスター・ダービーを残しているとはいえ、その他はリバプール同様でボトム10との対戦となる。第37節のレスター戦(ホーム)がやや気になるものの、やはり27ポイントのうち8~9割は獲得する公算が大きい。

 ただ、FAカップの扱い方が難しい。

シティが恐れる過密日程。

 3月16日に行なわれるスウォンジーとの準々決勝を勝ち抜く可能性は高く、準決勝は4月6、7日開催だ。そのため、6日に予定されていたプレミアリーグ第33節のカーディフ戦が順延になるだろう。

 しかし、この一戦はどこに組み入れられるのか。3月最終週に前倒ししたくても、インターナショナルウィークのために不可能だ。4月中もスケジューリングできそうにない。14日:クリスタルパレス、20日:トッテナム、24日:ユナイテッド、28日:バーンリーとプレミアリーグが続く。

 第1レグでシャルケを破り、ラウンド16突破がほぼ間違いないチャンピオンズリーグ(以下CL)は、4月9、10日、16、17日に準々決勝が開催される。ベスト4に進出したと仮定すると、4月30日または5月1日に第1レグだ。シーズン最終盤の4月に7、8試合はキツすぎる。カーディフ戦は最終節の3、4日前……ありえなくはない。

 すでにリーグカップを制し、クアドルプル(四冠)の可能性を残しているシティだが、この際FAカップは軽視すべきかもしれない。選手たちの疲労を踏まえると、1試合でも少ない方がいい。ジョゼップ・グアルディオラ監督も「現実として四冠は厳しすぎる」と、常々コメントしてきた。

【次ページ】 “クアドルプル”達成のまたとないチャンス。

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