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香川真司「周りがいくら騒ごうが」
熱狂のベシクタシュで今思うこと。
 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2019/02/14 11:00

香川真司「周りがいくら騒ごうが」熱狂のベシクタシュで今思うこと。<Number Web> photograph by AFLO

ホーム初戦で香川は得点に絡めなかったが得意のターンで攻撃のリズムを作った。ファンの期待も日ごとに高まっているようだ。

本拠地で受けた熱狂ぶり。

 ベシクタシュサポーターの熱狂ぶりはすさまじかった。

 試合前、香川がウォーミングアップのためにピッチに出てくるだけで、香川のチャントが響き渡った。

 本拠地ボーダフォン・パークでのチャントには、普通ではない“作法”がある。アップ中に自身のチャントを一度止めて、コアなサポーターが詰めかけるスタンドに寄っていき、その声援に手を挙げて応えないといけない。そしてそれを4回も繰り返すのだ。

 香川が初めて本拠地に姿を見せると、コアなサポーターのいるスタンド、メインスタンド、バックスタンド、逆サイドのゴール裏スタンドと、計4カ所から順番にチャントが沸き起こった。

 香川は、その1つひとつに対してスタンドに近づき、手を挙げて応えていった。この試合はベンチスタートだったから良かったものの、もしスタメンに名を連ねていたら、十分なアップ時間を取れなかったかもしれない。

 とはいえここまで熱狂的な扱いを受けたのには、理由があった。

ハッキリ言ってラッキー過ぎ。

 2月3日、練習に合流して2日後に迎えたアンタルヤスポル戦では、後半36分からリャイッチと交代でトップ下のポジションを任された。

 出場わずか16秒、ファーストタッチで初ゴール。さらに、セレッソ大阪でのラストゲーム以来、プロ入りしてから2本目となる直接FKでのゴールも決めた。この活躍ぶりは、同じイスタンブールに本拠地を置くガラタサライでプレーする長友佑都もSNSを通して絶賛したほどだった。

「もうね、はっきり言ってラッキー過ぎますよ。あれが普通だと思わないでください。ただの幸運でしかないです(笑)」

 香川はこう謙遜するが、本来のキッカーであるリャイッチと入れ替わる形でピッチに経ったことで、FKを蹴るチャンスが回ってきた。2得点を決める鮮烈なデビューで、地元のファンやサポーターの心をつかんだのは間違いない。

 長友や香川の存在もあって、トルコのスュペル・リグは日本でも中継されるようになった。ただそもそも、ベシクタシュの立ち位置はどのようなものか知る人は少ないかもしれない。

【次ページ】 攻撃でうまく連係できたら。

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