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若い芽が育たないマンCは大丈夫?
ペップ絶賛の至宝すら低い序列。
 

text by

粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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photograph byUniphoto press

posted2019/02/08 17:00

若い芽が育たないマンCは大丈夫?ペップ絶賛の至宝すら低い序列。<Number Web> photograph by Uniphoto press

シティにとって財産とも言えるフィル・フォデン。しかし彼に出番が巡ってこないのは悩みとも言える。

唯一成功のスターリッジ。

 さらに、スティーブン・アイルランドはアストン・ビラ→ニューカッスル→ストークを渡り歩き、今シーズンからボルトンにひっそりと移籍した。マヌエル・ペジェグリーニ(現ウェストハム監督)体制下では重宝されたケレチ・イヘアナチョも、グアルディオラのお眼鏡には適わなかった。

 唯一の成功例はダニエル・スターリッジだろうか。チェルシーを経てリバプールに移籍。2013-14シーズンにはルイス・スアレス(現バルセロナ)とスティーブン・ジェラード(現グラスゴー・レンジャーズ監督)のサポートもあり、リーグ2位となる21得点の大活躍だった。ただ、このところは負傷に悩まされている。

『アブダビ・ユナイテッドグループ』が買収した後、マーク・ヒューズ→ロベルト・マンチーニ→ペジェグリーニ→グアルディオラと監督が代わり、そのたびに異なるチーム構想が用いられるのだから比較は難しい。

ライバルと比べると見劣る。

 しかし直近3年を見ると、マンチェスター・ユナイテッドはジェシー・リンガードとマーカス・ラッシュフォードを輩出し、アーセナルではエクトル・ベジェリン、エインズリー・メイトランド・ナイルズ、アレックス・イウォビがトップチームのレギュラークラスだ。

 また、トッテナムではハリー・ケインが堂々の大エースを務め、ハリー・ウインクスは中盤のポジション争いに割り込んできた。そしてリバプールでもトレント・アレクサンダー・アーノルドが急成長している。

 シティの見劣りは否めない。

 グアルディオラが「天からの授かりもの」と絶賛するフィル・フォデンは、33歳になったD・シルバの地位を脅かしているだろうか。オレクサンドル・ジンチェンコも左サイドバックの人手不足がラッキーだっただけで、序列としてはかなり低い。主力の壁は高く、分厚いが、若手の名前がサブにすら見当たらないケースもある。

【次ページ】 シティCEOが明かす育成の壁。

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